2011-02-19 さようなら、黒川万千代さん
ホロコースト教育資料センターに
とって、お母さんのような、大切な
存在だった黒川万千代さんが
今月17日にお亡くなりに
なられました。
一年ほど前から急性白血病と
闘っておられましたが、
とうとう悲しいお別れのときが
来てしまいました。
来月もう少しで82歳の
お誕生日を迎えられるところでした。
黒川さんは、アンネ･フランクと同じ年に生まれ、
15歳で広島の原爆を生きのびました。
世界各地で、被爆の体験を語り、ヨーロッパを訪れる際は、
必ずホロコーストの収容所跡を歩き、ホロコースト生還者に取材を重ね、
日本が多くの命を奪った歴史にも向き合い、旅を続けてきました。
「百聞は一見にしかず」と言って、
自分の足で歩き、自分の目で見て、多くの方たちと交流しながら、
アンネの平和への思いを受け継いで、語り続けてきた方です。
いつも旅から帰ってくると、大きなリュックにお土産をいっぱいつめて
当センターの事務所にも通ってくださいました。
その姿にもうお会いできないと思うと、本当に悲しいです。
まだまだ教えていただきたいことがたくさんありました。
今年は、黒川さんのアンネへの思い、平和への思いを
子どもたちに分かりやすく伝えることができるような教材パネルをつくりたいと
ちょうど準備を始めていたところでした。
夏休み頃には皆さんにご覧いただけるように、思いを込めて
つくりたいと思います。
黒川万千代さんのご冥福を心よりお祈りします。
- 黒川さんの最後のご著書となった『アンネ･フランク その15年の生涯』(合同出版)。これが知りたかった、という答えがきっと見つかる一冊です。
- 2009年の製作時に黒川さんにも出演していただくことができた映画「ハンナのかばん」が3月6日(日)、カナダのCBCテレビで放送されます。
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