逆に日本は、民間航空機が撃墜されるリスクも出てきた。日本側の覚悟が問われます」
習近平は本当に、日本の航空機を撃墜してもかまわないと考えているのか。そうだとすれば、許しがたい指導者だ。
ともあれこうした事態に、日本の2大航空会社は不安の色を隠せない。と同時に、対策を取り始めている。
「中国への出張客や観光客が激減していることで、この11月から中国便を減便させました。それでも中国便はガラガラの状態です。
今後もし、東シナ海の上空も危険だということになれば、香港便や台湾便の減便や路線廃止も視野に入れざるを得ません」(日本航空関係者)
「ほんの一昔前までは、中国便と言えば最大のドル箱路線だったのに、いまや隔世の感があります。一方で、昨年10月に就航した成田-ミャンマー便が絶好調で、週3便だったのを、この9月から毎日運航に切り替えました。今後は中国圏から東南アジア圏への運航の大幅シフトを考えることになるかもしれません」(全日空関係者)
サイは投げられた
さて、そんな諸悪の根源である習近平主席は、空母を見送った後、同じ山東省にある山東如意科技集団という会社を視察した。従業員3万人、昨年の売上高341億元(1元16・1円)の巨大紡績会社だ。
習主席は、勢揃いした同社社員たちを前に、誇らしげに述べた。
「君たちの会社は、日本の大手企業の買収を成功させた素晴らしい会社だ。今後、君たちのような会社が続いてくれることを期待している」
この会社に買収された日本企業とは、レナウンである。レナウンは、'10年5月に買収された。習主席は、他の企業もどんどん日本を食い物にせよと、檄を飛ばしたのだ。
同日には、習主席は山東省沂蒙にある抗日戦争記念館を訪問。尊敬する毛沢東主席が揮毫した高さ45mの「革命烈士記念塔」をバックに、再び激しい訓示を垂れたのだった。
「ここには革命の栄光の伝統が息づいていて素晴らしい。この地でかつて21万のわが軍が参戦し、10万もの烈士が犠牲となったことを忘れてはならない。革命の勝利はたやすいものではないのだ」
習近平主席はそう言って、満足げに抗日戦争記念館を視察した。
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