2013.12.09
フィギュア大国ロシア、羽生結弦を大絶賛!

編集部Kです。先日、福岡で行われたフィギュアスケートのグランプリファイナルで、羽生結弦選手が初優勝を飾りました。ソチ五輪に向けてますます期待が高まりますが、五輪開催国であり、フィギュアスケート大国を自負するロシアでは、羽生選手の優勝は「まったく予想外」だったようです。

ロシアのスポーツ紙「ソビエツキー・スポルト」は、こう報じています。

大会前、誰が羽生をそこまで評価していただろうか? 彼が3年連続世界王者のパトリック・チャンの牙城を崩すなどと、誰が予想しただろうか? だが、その才能を早くから見抜いていた人物が一人だけいる。エフゲニー・プルシェンコである。 

プルシェンコ。スケートファンにはお馴染みの名選手ですね。男子シングルで、2002年のソルトレイクシティ―から2010年のバンクーバーまで3つの五輪でメダルを獲得した、伝説のスケーターです。いまも現役で、椎間板ヘルニアで12回もの手術を受けながら、ソチ五輪出場を目指して準備を進めているようです。ロシアではスポーツ選手として偉業をなした“英雄”であるだけでなく、華やかなセレブとしてメディアを賑わす存在でもあります。

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今年5月、人気ゴシップ誌「ハロー」ロシア版の表紙を飾ったプルシェンコ。著名な音楽プロデューサーである美人奥様と、息子のアレクサンドルくんとともに



同誌はこう続けます。

プルシェンコは昨年から、自分の「ライバル」として羽生の名前をあげていた。11月にリガの国際大会に出場した際も、彼について言及している。あのパトリック・チャンについては「僕にとって怖い存在じゃない」と言い切っていたというのに。

スイスのステファン・ランビエールやイタリアのカロリーナ・コストナーら多くの世界チャンピオンを育てたロシア人コーチ、アレクセイ・ミーシンも羽生選手を絶賛しています。

移動の合間の短い電話取材だったが、ミーシンも羽生の名前を口にした。彼はGPファイナルの羽生の演技に舌を巻いていた。「ハニュウはすごい選手だよ!」

ただ、この記者は、羽生選手の中性的な容姿、衣装センスを「問題あり」と評しています。

残念なことに、羽生選手は女子のような衣装を着させられている。レースとスパンコールたっぷりのブラウスに、長めの髪。これでは女子のように見えて混乱する。美的観点からいうと、明らかに失策だ。だがそれも、彼の場合はマイナスにはならないのかもしれない。羽生は曲が終わると力尽き、氷の上に倒れ込んでしまう。するとリンクには、無数の花束やぬいぐるみが投げ込まれるのだ……。

「男らしい演技」を良しとしてきたロシアでは、羽生選手の二次元キャラに戸惑いを感じるのかもしれません。たしかに彼は、これまでの「氷上の貴公子」とはまったく別のタイプの魅力を備えています。華奢な体型、表情、しぐさ、どれをとっても漫画の世界から抜け出たような羽生選手は、現代日本が生んだ新しい「王子様」そのものという気がします。実際、ロシアのアニメファンは、羽生選手がどの作品の登場人物に似ているかをめぐって、ネット上で熱い議論を交わしていたりします。

ソチ五輪では、独特の存在感で世界を魅了してくれることでしょうね。技術面だけでなく、ビジュアル面でも日本男子が世界を制する時代……が来るかもしれません。

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