(ぼやきくっくりさんの文字起こし「アンカー」防空識別圏で中国の狙いは尖閣共同管理&徳州会事件の本丸とは?をご覧下さい)
「米国は防空識別圏の撤回は要求しないが、運用はさせないつもり」とか「中国には防空識別圏を運用する能力が無い」などと言い、さらにはバイデン米副大統領の言った「日中間の危機管理メカニズム」を尖閣の日中共同管理の話にまで飛躍させたり。
「防空識別圏」はなにも軍用機に対象を限った話ではない。昨日投稿した記事の通りアメリカは自国の民間航空会社に対して飛行計画を中国当局に提出するように勧告し、実際航空会社3社は飛行計画を提出している。
軍用機についてはアメリカが中国にいちいち飛行計画を教えるわけがない。当たり前のことだ。
バイデン副大統領のいう「日中間の危機管理メカニズム」とはもとより「緊急時の首脳レベルでの外交チャンネル」のこと。
偶発的な事故が日中の武力衝突の危機に発展すれば、「いちおう」日本の同盟国ということになっているアメリカも知らん顔は出来なくなる。「それは困ります」ということだ。「尖閣共同管理」など妄言もはなはだしい。
「パンダハガー」という言葉を持ち出してまるでアメリカには日本を保護してくれる「良いアメリカ」と中国と仲良しの「悪いアメリカ」がいるかのように語っていたが、お互いの利益になることに関しては米中は端からツーカーの仲であろう。
昨日紹介した『熟女の繰言』satukihimeさんの「中国の防空識別圏は、TPP年内妥結を促進するための罠か?」という洞察の方が遥かにすぐれている。生き馬の目を抜く国際社会で日本が生き抜いていくためにはそういう冷徹な目が必要である。
11月27日「中西一清スタミナラジオ」で語った「アメリカは本気で怒っていて、中国を核攻撃する可能性もあり得ると脅している」というのはさすがに自分でも恥ずかしくなったのか、トーンダウンしてたけど。
(「中国の防空識別圏設定でアメリカが激怒!中国への核攻撃もあり得る」)
ほんと青山繁晴氏にはいい加減にしてもらいたい。
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(2013年12月6日追記)
アメリカべったりの安倍政権はそう遠くないうちに「緊急時のための日中間の高レベル対話チャンネルを」云々言い出すんだろうね。
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(2013年12月6日再追記)
アメリカは再三「尖閣は日米安保の範囲内」と言い、一方その主権の帰属については明言を避けている。
これは尖閣の問題を曖昧なままにしておいた方が日本を日米安保に繋ぎ止められてアメリカの国益になるからである。この方針は当分続くはずであり、「共同管理」などという妄言は口が裂けても言うわけが無いのである。そんなこと言ったら日本中が「日米安保」への疑念の声で沸き返ってしまう。
青山氏はこの妄言の責任をどう取るのだろうか。
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