財務省が11日発表した4~9月期の国際収支(速報)によると、経常収支は3兆548億円の黒字だった。前年同期より10.7%増え、6半期ぶりに増加に転じた。円安を背景に原粗油や液化天然ガス(LNG)などエネルギー輸入額が高水準で貿易赤字額は比較可能な85年以降で最大だったが、企業の海外投資の見返りである所得収支の黒字も85年以降で最大となり、経常黒字の減少を食い止めた。
経常黒字は減少に歯止めがかかりつつあるように見えるが、13年度上期の黒字額は半期ベースで過去5番目に少ない水準。財務省は経常収支の先行きについて「内外の経済情勢、為替、LNG、原油価格及び金利の動向等によるところが大きく、確たる見通しは一概には言えない。今後の動向を注視したい」(国際局)としている。
貿易・サービス収支は5兆4511億円の赤字だった。半期ベースでは5期連続の赤字で、過去最大の赤字だった。このうち貿易収支は4兆6664億円の赤字で、これまで最大だった12年度下期(4兆2478億円の赤字)を上回り過去最大を更新した。輸出額は9.2%増。米国向け自動車や中国向けの有機化合物などが増えた。輸入は14.5%増。原粗油やLNGなどエネルギー輸入に加え、半導体等電子部品などの輸入も増えた。サービス収支は7848億円の赤字だった。
円相場は1ドル=98.84円で前年同期比24.5%の円安(インターバンク直物相場・東京市場中心値の期中平均レート)だった。
所得収支は8兆9950億円の黒字で前年同期比19.6%増えた。これまでの最大は07年度下期の8兆6574億円だった。日本企業によるこれまでの海外投資に円安効果が加わり、海外事業による子会社などからの配当金受け取りや、証券投資による配当金や債券利子の受け取りが増えた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
LNG、経常黒字
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