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アクア視点の閑話です。
閑話なので、ちょっと短いです。
五部
閑話
「アクア様、流石です、素晴らしい支援魔法でした。ありがとうございます」

 私の支援魔法を受けた何とか言う人が、あっさりとマンティコアを倒し、お礼を言った。
 支援はしたけれども、ほとんどは魔剣のおかげだと思う。
 マンティコアだなんて上位のモンスターも倒してしまうのは凄いと思うの。
 これがカズマさんなら、わあわあ言いながら逃げ惑って、小技とかで誤魔化しながら私の助けでも求めるんじゃないかしら。

「どう致しまして。怪我した子はいませんか?」
 言って、皆を見る。

 まあ、もちろん怪我人なんていないんですけど。
 毎回一瞬で戦闘が終わるから、傷を負う間もないんですけど。

「大丈夫ですアクア様。アクア様の加護のおかげか、今回も怪我人は出ておりません。お心遣い、感謝です」
 言って、爽やかそうに笑う魔剣の人。

 イケメンですね。

 いつも昼過ぎまでゴロゴロしてるせいで、しょっちゅう後ろ髪に寝癖が付いてたり、ひねくれた精神が眼つきにまで現れてる誰かさんとは大違いね。

「キョウヤ、ご苦労様ー。アークプリーストとアークウィザードがいると、本当に楽ねー」
「ほんとほんと。お陰であたし達、出番がないもん」
 槍使いの女の子と盗賊の女の子。
 二人が口々に褒めてくる中、その頭を魔剣の人がポンポンと撫でてやると、二人は頬を赤らめた。

 以前、ダクネスの頭をなんの脈絡も無く撫でて、ニコッと笑いかけたカズマさん。
 そのダクネスに、人の髪のセットを乱しておいて何をにやけてるんだと怒られ、話が違うと凹んでいたカズマさん。
 そんなカズマさんに、この光景を見せてあげたい。

 撫でられただけで女の子が赤くなるのは、ラノベの中か、もしくはイケメン限定ですよ。

「このメンバーなら、魔王が相手だろうと怖くはないですね。アクア様、行きましょう! そして、この世界に平和を取り戻すんです!」
「あ、はい」
 爽やかに笑いかけてくる魔剣の人に、勢いに飲まれて適当に返事を返していると、ゆんゆんが隣にやって来た。

「……アクアさん、良いんですか? カズマさんを待たなくても……。今頃、アクアさんを追い掛けて来てますよ?」
「ほう」

 まったく。カズマはまったく。
 心配しないように良い感じの書き置きを残しておいたのに、結局追い掛けて来るだなんて。
 年上でお姉さんな私に頼りたいのは分かるけれど、いい加減しっかりして貰わないと。

「アクアさん、何だか嬉しそうですね」
「それほどでもないわ。それで? 追って来ているのはカズマだけかしら?」
「いえ、ダクネスさんやめぐみんも一緒だと思います。街の人も心配してましたよ。アクアさんに会ったら、テレポートで送り返しましょうかとカズマさんに聞いたんですけど、めぐみんが、アクアさんの抱えている厄介事を解決してしまうから、そのまま行かせろとは言ってましたが」
「……そーですか」

 なんて予想外な。
 私の入った後のお風呂の残り湯に浸かっていると、私みたいなスタイルになるご利益があるわよとからかった時、お風呂にのぼせるまで浸かっていためぐみん。
 めぐみんは、その時の事を恨んでいるのかしら。
 泣いて謝ったら許してくれるかしら。

 どうしようかしら。生息しているモンスターは、なんかドンドン強くなるし。
 旅をしていると街や村に着いた時にしかお風呂に入れないし、夜はアンデッドにたかられるしで、正直ちょっと帰りたいのだけれど。
 もう既に、旅に出た事を結構後悔してるんですけど。

「で、でも、あの弱っちいカズマさんが私を追い掛けて旅する途中で、野良カエルか何かに食べられたりしないか心配なんですけど。スペランカーごっこが趣味なんですかってぐらいにポコポコ死ぬカズマさんが、レベル1になった状態で、あの二人を連れながら無事に来れるだなんて思えないんですけど。心配なんですけど」

 だから、ここは一旦引き返して……。

「大丈夫ですよ! だって、カズマさんはウィズさんやバニルさんに連れられて、最も深いダンジョンで、紅魔族流修行法、養殖をしてますから! きっと、様々なスキルを覚えて覚醒して帰ってきますから! ……ところで、スペランカーごっこってなんですか?」

 ………………。

「ねえ、何それ私聞いてないんですけど! カズマが覚醒とか何言ってるの!? 様々なスキルを覚えてって、なに!? 何を覚えようって言うの!? 私、何だか仕事を取られる嫌な予感がするんですけど! カズマにはね、覚醒だとかそんな格好良いイベントは似合わないわよ! いつまで経っても雑魚モンスターに苦戦しつつ、強敵相手には狡っ辛い手で勝つのがカズマなの! ねえ、私がいない間になんでそんな面白そうなイベントが起こっているの!?」
「わ、わ、わたしにっ! そ、そ、そんな事言われてもっ! アクアさん、揺らさないで下さい、私はカズマさんが修行に行く前にアクアさんを追って来ちゃったので、詳細は知らないんですよ! アクセルの街の人総掛かりで、カズマさんを鍛えたりスキルを教えたりするって……。で、スペランカーって……」

 私は掴んでいたゆんゆんの両肩を放し、そのまま深く考え込む。
 あの雑魚いカズマさんが覚醒?

 覚醒だとか目を輝かせながら言っちゃう辺り、やっぱりこの子もめぐみんと同じ種族なんだなと実感する。
 腕を組んで悩み出した私に、スペランカー……と、ぽそっと寂しそうに呟くゆんゆん。
 私が真面目に魔王退治の旅に出ている間に、街の皆でそんな楽しそうな一大イベントを?
 どうしてくれようかしら、何だか私、凄く蚊帳の外なんですけど。

 私はしばらく悩んだ末――

「……うん、帰りましょう」

 魔王退治を諦める事にした。

「何を言い出すのですかアクア様!? アクア様は、今がチャンスだと言ったじゃないですか! 魔王の手先が王都や街を襲いに行き、城の守りが薄くなる今が好機だと! 大丈夫です、僕を信じて下さい! きっと魔王を倒して見せますから! と言うか、そんなにあの男の事が心配なんですか!?」

 詰め寄ってくる魔剣の人。
 ちょ、ちょっと怖いんですけど。
 ビクビクする私と詰め寄る魔剣の人の間に、ゆんゆんがさり気なく体を入れた。

「落ち着いて下さいミツルギさん、その、城に行くのはカズマさん達が追い付くのを待ってからでもいいんじゃないですか? 城に行くにしても戦力が増えますし、アクアさんもその方が安心すると思いますし」
 流石紅魔族、賢い。凄く賢い。
 ゆんゆんの背中から顔を覗かせ、それは良い考えだとうんうん頷く私に、魔剣の人がちょっと寂しそうな顔をした。

 魔剣の人は、そのままクルリと背を向けると。
「……先を急ぎましょう。アクア様、あの男が心配なのは分かりますが、世界の命運が掛かっているんです。アクア様、今回の旅の目的を思い出して下さい。世界中の弱者を救うため、魔王との戦いを終わらせるために立ち上がったんでしょう? ……僕が、ずっと傍に付いていますから」
 そんな、漫画の主人公みたいなセリフを言った。

 どうしようかしら、何だか凄く温度差がある気がするわ。
 私、いつから世界中の弱者を救うために立ち上がったのかしら。
 そんな格好良い理由で旅に出たんだっけ。

 魔剣の人の取り巻きの女の子二人が、複雑そうな表情を私に向けた。
 魔剣の人は、今流行りの鈍感系なのかしら。
 女の子二人への、さっきの自然な仕草での頭撫でを見た感じ、魔剣の人は無意識系のたらしね。
 そう言えば、ゆんゆんにもこの旅の間に、僕の事はキョウヤって呼び捨てでいいよと笑い掛けたりと、魔剣の人ハーレムに取り込もうと頑張っていた。
 でも当のゆんゆんは、魔剣の人に話し掛けられる度にビクッとしたり、頑なにミツルギさんと呼んでいる所を見ると、ハーレム入りは難しそう。


 魔剣の人は、背を向けたまま。
「僕は何があってもあなたを守ります。アクア様の最強の鎧になります。盾になります。立ち塞がる全ての敵を切り裂く剣になります。ですからどうか、あの男よりも、僕を信じて付いて来て下さい」
 そんな、主人公みたいなセリフを言った。
 でも一つだけ。訂正させて貰わないと。






 ――私の最強の盾と鎧はダクネスです。







 モンスターの群れを一人で退治してしまった魔剣の人は、馬車の御者台に歩いて行った。

 アクセルの街から出ている馬車に乗り、朝一で旅に出た訳だけれども。
 馬車を出している商隊の人達との、最初の野営の最中にアンデッドにたかられた。
 そこを、魔剣の人達に助けられ、なし崩し的に現在に到る訳なのだけれど。

「アクアさん、元気ないですね? アルカンレティアの街を出てから、なんだかつまらなそうですが……」

 馬車に乗り込んで荷台で揺られながら、ぼーっとしていると、ゆんゆんが話しかけてきた。
 アルカンレティアから先には乗合馬車は出ていない。
 ここから先は魔王軍の領域で、注意勧告が出されているから。

 私とゆんゆんは馬車の荷台に。
 そして、魔剣の人は御者台に座り、すぐ後ろには女の子二人を座らせて、楽しげに話をしていた。
 この馬車は魔剣の人が買った物らしい。
 流石はチート持ち、ポンと馬車を買っちゃうなんてお金持ちですね。

「元気が無いことはないわよ? なんて言うか、順調よね。以前カズマ達と旅していた時はもっとこう、波瀾万丈というか、毎日が危機一髪的な旅だったんだけれど。もちろんそれが良いって事は無いんですけど。でも、なんていうかその…………」

 つまらない。

 そう、つまらないわね。
 ダクネスがモンスターの群れに突っ込んで袋叩きに遭い、カズマが半泣きで助けに行き、めぐみんが爆裂魔法で吹き飛ばして、それを、私の高貴な回復魔法で優雅に収集するっていうのがいつもの流れだったはずなのだけれど。

 もちろん、旅が順調なのは楽ちんで良い。
 モンスターと遭遇しても、現れた瞬間に魔剣の人に大半が倒されて、残ったものはゆんゆんの魔法で一掃される。
 魔剣の人の仲間の二人も、出番が無くてなんだか退屈そうにしていた。

 口をもごもごさせて黙り込んだ私に、ゆんゆんが。
「あ、そう言えば。こないだ立ち寄った、アルカンレティアの街で何をしていたんですか? アクシズ教団の教会に足を運んでいたみたいですけど」
「ああ、あれ? あれはね……!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆


 旅は順調だった。
 本当に、ビックリするぐらいに。

 魔王の城へと向かう道中、魔王軍との前線基地の役割も果たしている小さな村々に立ち寄りながら、着々と旅を進めて行く。

 そんな訳で、魔王の城にかなり近い、半ば砦と化している村の酒場で休憩中なのだけれど――

「ねえ、来ないんですけど。私が旅に出てからもう十日以上経っているのに、まだカズマさんたら追い付かないんですけど」
「そ、それはその……。きっと、私達が順調だから、なかなか追い付けないんじゃないでしょうか。……あの、ミツルギさん。やっぱり、少しだけでも待ってあげるっていうのは……」

「……ダメだよ。こうしている間にも、魔王軍による侵攻計画は着々と進んでいるんだ。というか、そろそろアクセルの街が襲撃を受けていてもおかしくないんじゃないかな。きっと、街の住人にも大きな被害が出るだろう。今後、こんな犠牲を出さないためにも、一刻も早く魔王を倒さないと。……それに、彼は一緒に居ても戦力にならないさ。どんな修行をしたって、僕のように特殊な力を授けられた人間じゃないしね」
 言いながら、魔剣の人がギュッと拳を握った。

 私を真っ直ぐ見つめているのが怖いんですけど。
 と言うかこの人は、そんなにカズマの事が嫌いなのかしら。

 そりゃあ、捻くれてて働かなくて街でも悪名高く、女相手でも遠慮無く叩いてくるしやられたらやり返すし、エロいくせにヘタレだし弱いくせに強気な時もあれば、権力に媚びへつらったり、かと思えば権力者のコネなんかを平気で使ってみたり…………。


 …………。


「ねえ、ゆんゆん困ったわ! カズマのフォローをしてあげようかと思ったんだけど、ビックリするぐらいに悪い所がポコポコ思い浮かぶの!」
「ア、アクアさん、そんな事は口に出しちゃいけませんよ、カズマさんが聞いたら泣きますよ!?」

 それを聞いていた魔剣の人が、苦笑しながら席を立つ。

「アクア様はゆっくりしていて下さい。僕は、これから魔王の城へと向かう細かい道をこの村の人達に聞いてきますから」
 言って、酒場を出て行った魔剣の人。
 同じテーブルに居た二人の女の子も、魔剣の人を追って出て行ってしまった。

 …………。

「……悪い所はたくさんあるけど、良い所だってあるのよ? 皆が無理難題押し付けても面倒事を起こしても、最後には、しょうがねえなあとか言いながらなんとかしてくれたり。……最後の最後に頼りになるのは、やっぱりカズマさんなんですけど」
「そ、それは、もうちょっと早く言ってあげてください」
 ゆんゆんが、私の隣で言ってくる。

 ……つまらない。
 旅は順調で、困難も無く、特に目立ったトラブルも無い。
 ちょっと道中の村々で小さなトラブルがあったけれど、どれも些細な事。
 そう。
 今だって、こうして頭に水の入ったコップを乗せて、宴会芸発動の構えを見せても……

「ア、アクアさん、みんな見てますよ? 女の人がそんなバカな格好しちゃダメですよ!?」

 こうして、突っ込んでくれるのもゆんゆん一人。
 以前、魔剣の人の前でこんな事をした時は、ニコニコしながら私を眺めているだけで、何も言ってはくれなかった。
 どこかの短気な誰かさんは、私が何かやらかす度に、キレのある突っ込みを入れてくれたものなのだけれど。
 酒場中の注目を集めた私は、小さな種を親指で弾き、頭の上のコップに投入し。
 そして叫んだ。

「『花鳥風月』!」








 酒場を後にした私の後ろを、ゆんゆんが慌てて追って来た。
「ア、アクアさん、どうしましょうか、この大量のおひねりは……! ていうか、良いんですか? 凄い盛り上がりだったのに放って出てきちゃっても……」
「いいのよ。ていうか、おひねりは要らないわ。私は芸人じゃないので、それを受け取る事は出来ないわ。アクシズ教会は無いかしら。そこに寄付でも……」

 と、私がキョロキョロと辺りを見渡していると、そこに人集りを見つけた。
 なにやら、村の貯水池に人が集まっている。
「どうしたんですかね? 何だか良くない雰囲気ですが」
「ちょっと行ってみましょうか。水の事で困っているのなら、この私の出番じゃないかしら」
 言って、そちらに歩いて行く私をゆんゆんが慌てて止めた。
「ま、待って下さい、その、まずは私が行って何があったのかを聞いてきますから! ほら、アクアさんって毎回毎回、何かしらの事に巻き込まれてますし、きっと今回も……!」

 ゆんゆんは心配性ね。
 でも、そのゆんゆんの姿はなぜか、頼むから余計な事はすんなと慌てて止める、カズマの姿と重なった。
 慌てるゆんゆんを見て、どうしてだか少しだけやる気が出て来る。

「この私を誰だと思ってるの? ゆんゆん、大丈夫よ。水のトラブルならアクシズ教! そして、アクシズ教のアークプリーストの私に掛かれば、これはもう解決されたも当然じゃないかしら!」
「アクアさん、私、既に嫌な予感しかしませんから! ああっ、待って下さい!」

 私は意気揚々と人集りの方に歩いて行く。
 そして、居並ぶ人達に声をかけた。

「何か、水の事で困っているのかしら。私は通りすがりのアクシズ教のアークプリーストよ。水と言えばアクシズ教! アクシズ教を、よろしくお願いします!」
「ア、アクシズ教!」
「お、おい、あのアクシズ教徒かよ、関わらない方が……」

 私の言葉に、周囲の人達が畏敬の目で私を見てくる。
 でも、畏敬の視線と言うよりも、なんだか怯えた視線も混ざっている気がするのはなぜかしら。

 やがて集まっていた人達がお互いに肘で突つき合い、一人の男の人が私の前に。
「その、実は村の貯水池がこの有り様でして。どうも、池が汚染されたらしくて、ブルータルアリゲーターの子供がそこかしこに住み始めているんですよ。このモンスターは退治すると、強烈な毒素を周囲に撒きます。なので、迂闊に手が出せないんです。水の浄化を行えば、綺麗な水を嫌うこいつらは離れていくと思うんですが……」
「そう。それは大変ね。では、私はこれで……」

「アクアさん、どこに行くつもりなんです!? 先ほどの勢いはどうなったんですか!?」
 そそくさと立ち去ろうとする私の腕を、ゆんゆんが慌てて掴んできた。
「ゆんゆん、離して! 私、あのワニには嫌な記憶があるの! ゆんゆんの言った通りだったわ、私も急に、ろくな目に遭わない嫌な予感が……!」
「わ、分かりました、分かりましたから、そんな慌てて走ろうとすると転びま……、あっ!」
「「「「ああっ!」」」」

 ゆんゆんに突然手を離されて、私はもんどりうって貯水池の中に落ちてしまう。
「アクアさんすいません! すぐ引っ張り上げますから……、って、ああっ! ブルータルアリゲーターが急にこっちに! ちょっと待ってて下さいね、緊急事態なので退治します!」
「ま、待ってくれ! 退治してくれるのは有難いんだが、貴重な水の汚染は困る! 本当に困るんだよ!」
「そ、そうだ! ちょっとみんなで考えよう! そうだ、竿か何かを持って来い! あの姉ちゃんを引っ張り上げよう!」

 集まっていた人達がゆんゆんを慌てて止める中、水に浸かった私に向けて、アリゲーター達が――

「ねえ、相談なんてしてないで、引っ張り上げるか退治するかして欲しいんですけど! ていうか、どうしてワニが私に集まってくるの!?」

 意外と深い貯水池に、胸まで浸かった私に向けて、ワニ達がゆっくりと向 かって来る。
 見れば、私の周囲の水が勝手にどんどん浄化されていく。

 迫り来るワニを前に、私は、その場に居るはずもない頼りないニートの名前を叫んでいた。


「わああああああ、カズマさーん! カズマさーん!! 色々謝るから助けてカズマーッ!」

次回更新は8月25日の日曜ではなく、26日か27日になる予定です。
その際、お知らせ的な物があるので、それに合わせる感じとなります。
更新時間は未定です、ご迷惑をお掛けいたします。


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