岩手のニュース

被災した大槌の赤武酒造、盛岡に復活蔵 「浜娘」初出荷へ

「浜娘」の瓶詰め作業に取り掛かる古舘社長(中央)

 東日本大震災で被災した岩手県大槌町の赤武酒造が、盛岡市に建設した工場「復活蔵」での初出荷に向け、看板商品「浜娘」の瓶詰め作業に入っている。

 約1カ月半かけて造られた新酒が、1本ずつ静かに注ぎ込まれる。火入れをしないため、蔵にみずみずしい香りが漂う。
 杜氏(とうじ)の古舘秀峰社長(48)は「新しい蔵で試行錯誤しながら、できる限り誠心誠意造り上げた。楽しんで飲んでもらえればうれしい」としみじみ語る。
 皮切りに純米と本醸造の「搾りたて生 参歳(さんさい)」を16日に発売する。震災から2年9カ月の歩みを「参歳」の名に刻んだ。県内外の酒販店などから注文があり、純米は予約だけで完売。本醸造は火入れして年明けに発売予定だったが、生酒に切り替えた。
 同社は1896年創業。津波と火災で工場は全壊し、グループ化補助金を活用して新工場をことし7月に完成させた。
 初年度は震災前の半数に相当する3万本を生産する。来年1月6日には2回目の仕込みが始まる。連絡先は同社019(681)8895。


2013年12月07日土曜日

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