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えらいやっちゃ徳島 地元J1フィーバー

 サッカーJ1クラブが四国から初めて誕生し、徳島ヴォルティスのサポーターが歓喜に浸った。J1昇格プレーオフ決勝が行われた東京・国立競技場には8日、徳島サポーターが集結。昇格決定の瞬間に立ち会い、「夢のよう」と感激に震えた。徳島県の飯泉嘉門知事は「さまざまな苦難を乗り越えた悲願の達成」とコメント。チームを支援してきた県庁にぎわいづくり課は、夜中まで祝福電話などの対応に追われた。

 国立競技場の観客席の一角は、徳島カラーの青のウエアで埋め尽くされた。京都サンガを2-0で下した瞬間、両手を天に突き上げ、跳び上がって、抱き合った。サポーターのたくさんの笑顔に泣き顔も交じり、感慨に浸った。

 徳島市から家族4人で来た安永泰博さん(53=飲食業)は、「10年ぐらい前から応援してきた。国立で見られたし、仕事を休んで来たかいがあった。昇格決定の喜びを味わえた」と笑顔を見せた。前身の大塚製薬サッカー部に所属し、現在は都内の同社に勤める山田和弘さん(44)は「うれしい限り。J2で最下位が続いたこともあったので、夢のよう。徳島県でサッカーが好きな人が増えてくれれば」と期待した。

 徳島のチームスタッフも選手たちと喜びを共有した。新田広一郎社長は「地方でもチャンスをつかむことができる。夢や希望を少しは伝えられたのではないか」と話した。

 徳島県の飯泉嘉門知事はコメントを発表。「この9年間、さまざまな苦難を乗り越え、選手とサポーター、スポンサーが一丸となってつかんだ悲願の達成。J1という日本サッカーの最高峰で戦うことは、大変意義深い」などと語った。

 チームを観光資源として支援してきた県庁観光国際局にぎわいづくり課は、試合終了後から県庁内に待機。祝福の電話を受けた。課員の1人は「徳島の試合には、アウェーのファンも見に来る。J1に昇格すると、観客が増えるので、観光PRの作戦を新たに練りたい」と力を込めた。

 今日9日には、小林伸二監督らが県庁を訪問し、知事にJ1昇格を報告。14日には、徳島市内で水上パレードとJ1昇格祝賀会が行われることが決まった。過去にJ1チームを持つ都道府県では、最少人口になる徳島県。昇格フィーバーが当分続きそうだ。

 ◆「えらいやっちゃ」 400年の歴史があるとされる徳島県の代表的な踊り「阿波おどり」に登場するはやし言葉の一節。徳島県観光協会のホームページによると、「偉いヤツ」という意味ではなく、関西弁の「エライコッチャ」と似て、「大変なことだが平気だぞ」という意味が込められているという。阿波おどりは、毎年8月に県内各地で開催され、徳島市では踊り子約10万人が参加する。

 [2013年12月9日8時42分 紙面から]

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