2013年12月6日23時41分
日に日に高まる反対の世論や野党の抵抗を蹴散らすように、政府与党は採決に突き進んだ。特定秘密保護法は6日夜、参院本会議で成立した。「それでも、欠陥だらけの法律を許すわけにはいかない」。戦争を知る世代、若者、子を連れた母親……。反対を訴える市民の声は、深夜までやむことはなかった。
採決に先立ち、国会近くの日比谷野外音楽堂で午後6時半から始まった抗議集会には約1万5千人(主催者発表)が参加し、「審議が拙速で乱暴」などの批判が続いた。階段や通路まで人で埋め尽くされ、入れなかった人たちも外で「強行採決を許さない」と声を上げた。
主催者側の海渡雄一弁護士が「法案が成立しても、廃止する活動を始めよう」と呼びかけると、大きな拍手が起きた。福島原発事故の刑事責任追及を求める「福島原発告訴団」の武藤類子団長は「(原発事故では)情報を隠されたことでたくさんの人が被曝(ひばく)した。情報が隠されると、命と安全を守ることはできない」と訴えた。
生後7カ月の娘を連れて福岡県筑紫野市から駆けつけた会社員、宮下彩さん(34)は「そそのかしが罰せられるなら、友達づきあいも気にしなければならない。秘密だらけの世の中にしかねない法律は未来に残したくない」と話した。
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