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【新・悪韓論】韓国駐在経験者が韓国料理の店で宴会をしないワケ 料理人が…

11.7
 一昔前まで「韓国料理」「朝鮮料理」と言えば、ほとんど「焼き肉店」か「ホルモン焼き店」と決まっていた。

 と言って、「焼き肉」が朝鮮半島固有の料理であったわけではない。むしろ朝鮮半島の民は、ほとんど肉を食べていなかった。

 貴重な牛はあらゆる内臓はもちろん、血液も食べる(へージャンク=牛の血が入った、辛い牛骨味噌スープ)。それでも1983年の統計では、韓国人1人の1日当たり消費量は牛肉7・4グラム、豚肉16・5グラムに過ぎなかった。

 それが今や、日本人よりも多く食べているかもしれない。劇的な変わりようだ。

 ただ、しばしば日本を訪れる韓国人ジャーナリストは「牛も豚も、ビビンバだって味は日本にまったくかなわないよ。キムチだって日本製の方が…」と言う。

 確かに、日本では「これはうまい」と思う肉を出す焼き肉店が増えた。努力しているのだと思う。

 最近の日本では、焼き肉店だけでなく「韓国家庭料理」の看板を掲げる店が増えた。ほとんどは、ニューカマー(=80年代以降に日本へ渡り、定住した韓国人)の店のようで、まさに「家庭料理」だ。

 実は、韓国には家庭料理しかないとも言える。

 財閥系の企業を早々に追い出された人が退職金で店舗を買う。すると、昨日まで洋品店にいたオバサンが調理人になり、「○○ク」「○○タン」を出す。そんな店が相当部分を占めるからだ。大きな食堂や専門店でも、日本のように長年修行を積んだ板前がいるわけではない。それでも日本の韓国料理店は、焼き肉店のほか「韓国家庭料理」「韓国王朝料理」などなど、ずいぶんとバラエティーある存在になった。それなのに、「韓国駐在経験」がある日本人が仲間内の会合を開くとき、会場が韓国料理店であることは、まずない。

 私は異業種の集まりである「ソウル会」に2つ入っている。全く別の「ソウル会」や「韓国会」に招かれたこともある。が、会場が韓国料理店だったことは、今までに一度もない。

 2次会が「韓国バー」だったことも一度もない。韓国駐在経験者には、料理の味とは関係なく、同じ思いがあるからなのだろう。

 韓国人には「なぜだか」理由が分かるまいが…。

 ■室谷克実(むろたに・かつみ) 1949年、東京都生まれ。慶応大学法学部卒。時事通信入社、政治部記者、ソウル特派員、「時事解説」編集長、外交知識普及会常務理事などを経て、評論活動に。主な著書に「韓国人の経済学」(ダイヤモンド社)、「日韓がタブーにする半島の歴史」(新潮新書)、「悪韓論」(同)などがある。
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