【フィギュア】真央、V2も3回転半転倒「練習が必要」
スポーツ報知 12月8日(日)7時4分配信
◆フィギュアスケート GPファイナル最終日(7日・マリンメッセ福岡) 女子フリーを行い、ショートプログラム(SP)首位の浅田真央(23)=中京大=は最初のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒し、2回目の3回転半が回転不足となったが、合計204・02点で2連覇を飾った。4度目のファイナル制覇はイリーナ・スルツカヤ(ロシア)に並ぶ史上最多タイ記録。自身の記録を更新する日本人最多のGP14勝目を挙げ、来年のソチ五輪代表入りに大きく前進した。男女五輪代表は21日にさいたまスーパーアリーナで開幕する全日本選手権後に決まる。
自分への挑戦だった。バンクーバー五輪で銀メダルを獲得した09―10年シーズン以来4季ぶりに、フリーの冒頭に組み込んだ2回の3回転半。約8000人の観衆が息を潜めて真央を見つめる中、挑んだ最初の3回転半は着氷に失敗、激しく転倒した。
必死で立ち上がり、2回目の大技に向かって助走を始める。次は3回転半と2回転トーループの連続ジャンプを予定したが、3回転半が回転不足で2回転をつけられなかった。演技後は首をかしげて苦笑いし「自分ができる最高構成でしようと思っていた。ここでアクセルを2回挑戦できたことは次につながると思う」と言い聞かせた。
11月のNHK杯でGP2連勝を飾り「チャレンジできるんじゃないかと思った」とフリーで再び2回の3回転半に挑むことを決意した。フリーを振り付けたタラソワ前コーチの助手がファイナルの約2週間前に来日。大技を2回組み込むために振り付けを手直ししたが「もう少し練習が必要だと思う」と振り返った。
基礎点「8・5」点の3回転半はソチ本番で金妍兒との金メダル争いで最大の武器だが、今季は試合で8回挑んで1度も完璧な成功がない。この日も出来栄えで大きく減点され、2回合わせても1回の基礎点に及ばない7・59点しか獲得できなかった。「転倒で体力も奪われてしまった中でも立て直せた」と総合力で補ったものの、生命線となる大技の完成度を上げることは最重要課題だ。
真央は五輪代表選考会の全日本へ「次は必ず跳ぶという気持ちで臨みたい」とリベンジを宣言した。佐藤信夫コーチも「それを取り上げることはテンションに影響する。何が何でも挑戦できる方向に持っていきたい」と理解を示す。最高の演技で金色のフィナーレへ突き進む。
◆ソチ五輪への道 日本の出場枠は男女とも3。全日本選手権(12月21〜23日、さいたまスーパーアリーナ)優勝者が最優先で代表入り。2人目は全日本の2位と3位、GPファイナルの日本人最上位メダリストから選考する。ここで漏れた選手と、全日本終了時の世界ランク、国際連盟(ISU)公認のシーズン最高得点で、いずれも日本勢トップ3の候補から3人目を選ぶ。全日本最終日に代表を選考し決定する。
最終更新:12月8日(日)19時9分
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