1票の格差:札幌高裁も違憲状態 7月参院選

毎日新聞 2013年12月06日 13時41分(最終更新 12月06日 13時45分)

 「1票の格差」が最大4.77倍だった7月の参院選を巡り、弁護士グループが選挙の無効を求めた裁判で、札幌高裁(山崎勉裁判長)は6日、北海道選挙区(改選数2)の選挙を「違憲状態」とする一方、無効請求は棄却する判決を言い渡した。1票の格差を巡る同種訴訟で、違憲状態の判断は広島高裁に次いで2件目。

 升永英俊弁護士のグループが、参院選挙区の定数配分を都道府県単位とした公職選挙法の規定は、1票の平等を定めた憲法に反すると主張。「現行の制度下で行われた参院選は無効で、人口比例に基づく配分にすべきだ」と北海道選挙管理委員会を訴えていた。7月の参院選で北海道選挙区は、参院議員1人当たりの有権者数が全国最多で、1票の格差は有権者数が最少の鳥取選挙区の4.77倍。

 参院選の1票の格差を巡っては、2009年と昨年の最高裁大法廷で、都道府県単位の定数配分など選挙制度自体の見直しを求める判決が相次いだ。しかし国会は7月の選挙前に定数を「4増4減」したが、縮小した格差はわずかな上、定数配分のしくみは都道府県単位を維持していた。【久野華代】

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