<広島2-0鹿島(7日)>J1最終節(カシマスタジアム)=広島は石原の2ゴールで鹿島を2ー0で下し、勝ち点を63として勝ち点2差を逆転、2年連続2度目の優勝を果たした。一方、横浜M(勝ち点62)は川崎に0ー1で敗れ9年ぶりのタイトルを逃した。
最後の大一番で広島イレブンが王者の底力を見せつけた。
優勝のためには勝つしかない広島はアウェーながら立ち上がりから猛攻を仕掛け、鹿島ゴールを脅かす。すると、前半35分にMF高萩が絶妙のスルーパスを通してゴール前に走りこんだMF石原が落ち着いてループシュートを決めて先制する。
焦った鹿島は攻守ともにリズムが崩れ、同ロスタイムにはFW大迫が2枚目のイエローカードでまさかの退場。数的優位に加え相手エースも不在となり、後半は広島が圧倒的に試合を支配。
終始攻め続けて後半35分にも再び石原がゴール前で受けたボールを右隅に叩き込んでダメ押し、2ー0で完勝した。
試合終了まで選手には川崎対横浜M戦のスコアは知らされていなかった。しかし、ホイッスルの数分後に横浜M敗戦の一報が告げられると、イレブンを始めスタッフやサポーターは一斉に歓喜の雄たけびを上げ、J史上4度目となる連覇の美酒に酔いしれた。
偉業を達成した森保監督は「選手が落ち着いて試合を進めてくれた。今季は苦しい時もあったが、昨年の成功体験があったので皆が巻き返せると信じていた」と昨年の初Vでチームに王者の自信が身についたことを勝因に挙げた。
そして、奇跡Vの立役者は日本代表GK西川を中心とした鉄壁の守備陣。リーグ最少の29失点で乗り切り「口うるさくみんなで無失点、無失点と言い続けてきた。優勝という結果に結びついてうれしい」と不動の守護神は胸を張った。エースのFW佐藤も「後ろの選手に感謝したい」と語り、堅守の構築が2連覇をもたらしたのだ。
イレブンが目指すのは鹿島(2007〜09年)以来史上2チーム目の3連覇。「自分たちしかチャンスがないんでね」と佐藤は目を輝かせ、常勝軍団への道をしっかりと視線に捉えていた。
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