「ファンケルキッズベースボールチャレンジ」でボールを手に子どもたちのプレーに拍手を送る巨人・原監督=7日、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇
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選手会は7日、宮城県岩沼市の岩沼市総合体育館で「ジャイアンツスポーツフェスタ」を開催し、内海や坂本ら6選手が、東日本大震災で被災した宮城、福島、岩手の3県の小学生約270人と交流した。
一緒に綱引きやリレーなどをし、最後には抽選でサイン色紙などをプレゼント。約3時間の交流を楽しみ、昨年に続いての参加となった内海は「笑顔を見られて良かった。ちょっとでも元気や勇気、希望を与えられたら」と話した。日本シリーズでは、仙台を本拠地とする楽天に敗戦。坂本は「子どもが楽天ファンから巨人ファンになると言っていた」とうれしそうな表情を見せていた。
巨人・原辰徳監督(55)が7日、宮国椋丞投手(21)に自力で先発ローテの座をつかみ取ることを期待した。高卒3年目の今季は開幕投手を務めた右腕を、指揮官は一本立ちしたと判断。菅野や沢村ら同年代の投手との競争で実力を見極める。
「来年(の宮国)は自力ではい上がって、登っていく。手取り足取りではなくてね」と原監督。この日は那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で行われた野球教室「ファンケルキッズベースボールチャレンジ」にスペシャルゲストで出席。久々に沖縄の空気を感じ、この地で育った右腕の顔を心に思い浮かべていた。
今季は6勝で先発ローテを守れなかった宮国。期待を裏切ったかにみえるが、原監督の考えは違っていた。「大事に英才教育をしてきた」。抜てきした昨年からの2年間は経験を積むことを重んじたという。その間に宮国は計12勝を挙げる一方、今季は7敗の上にポストシーズン未出場と苦悩も味わった。この経験で右腕が一皮むけたと判断した指揮官はこう断言する。
「大人の投手と同様に扱える存在になった。非常に楽しみになった」。さらに実力判断の基準も披露した。「初めて横一線のスタートを切る元年。期待値をこめてということはまったくない。(自分は)子離れをした獅子というスタイルで見て評価していきます」。厳しくも温かい眼。指揮官の宮国にかける愛情の表れだ。 (川越亮太)
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