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7日未明、サッカー・ブラジルW杯1次リーグの組み合わせが決まった。日本が初戦(日本時間2014年6月15日)で対戦するのは強豪コートジボワールだが、同国のある村で「名誉村長」を務める男が日本にいた。NPO法人「ぎふ・コートジボワール」理事長で岐阜市議の杉山利夫さん(60)が、知られざるアフリカの国の“素顔”を明かしてくれた。
「え、ええーっ!!」
7日朝、地元紙朝刊に躍る見出しに、杉山さんは度肝を抜かれた。ザック・ジャパンの対戦国の中に「コートジボワール」の文字があったからだ。「ビックリでした。まさかと…。でも、知っていただくチャンスだと思ってうれしくなりました」
コートジボワールとの縁が生まれたのは2008年の春。同国籍で市内在住の知人カク・ブル・ジョージさんの紹介で、西アフリカの未知なる国を訪問することになった。
現地で印象に残ったのは、少年たちの姿だった。「みんな、雨の中で素足でドロドロになりながらサッカーをしているんです。ボールもない子はココナツの実にボロきれを巻いて蹴っていました」。ある少年と会話を交わすと、あきらめたような口調で言われた。「靴なんて買えないよ。もちろんあったら欲しいさ」。心を動かされた。
翌年、NPO法人「ぎふ・コートジボワール」を設立し、理事長に就任。日本で不要になった運動靴を同国に贈る活動を開始した。市内の小中学校などに声を掛けて集め、これまでに約1万9000足ものシューズをプレゼントしてきた。
杉山さんは、首都ヤムスクロ付近にあるジョージさんの故郷アティエゴアクロ村の名誉村長に任命されており、訪問は既に4度を数える。「今年の7月も行きましたが、約2500人の村民の半数もの方々が出迎えてくれました」
日本人にはなじみの薄いコートジボワールだが、杉山さんは「ものすごく親日感情が高くて『ジャパニーズ』と名乗ると、ものすごく大事にしてくれますよ」。前回大会前、エースFWドログバが日本との親善試合で骨折した過去もあるが「誰も、そんなこと、気にしていません」。
コートジボワールは1960年にフランスから独立。仏語を公用語とし、人口は約2000万人。チョコレートの原料となるカカオ豆の生産量は世界一を誇り、隣国ガーナの約2倍に達する。
杉山さんによると、都市部は日本と同様の発展を遂げているが、ほとんどは貧しい村落ばかりだという。主食はキャッサバ(芋の一種)や鶏、魚。トマトソースをベースとした煮込み料理が名物とか。「ハリネズミを食べる習慣もあります。ちょうど鶏肉の胸肉を軟らかくしたような食感で、すごくおいしいですよ」
次に贈る分の靴も数千足は集まった。再来年の夏に再訪予定だが「今回の盛り上がりを大事にして、あと半年で何か考えていけたら」と別プランを思案中だ。
(2013年12月8日06時03分 スポーツ報知)
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