「反対」の大合唱の中で成立した特定秘密保護法。一夜明けた7日朝も、各地で市民の抗議は続いた。「これで終わりではない」。息苦しい社会にしないために、どうすればよいのか。住民運動や情報公開に関わってきた人たちは、考え始めている。

 【黒田壮吉、中野寛】東京都渋谷区の代々木公園では市民集会があり、秘密保護法に反対する人々が続々と集まった。群馬県伊勢崎市の無職、須永貴男さん(65)は6日夜も国会前で抗議。この日の集会もインターネットで知り、駆けつけた。「成立したからといって、あきらめない。何も聞けない、言えない社会にはしたくない」と憤った。

 千葉市の主婦、新井宏美さん(36)は5歳の娘と参加した。「何が秘密かも分からない、そんな社会は異常。外交や防衛上やむを得ない情報以外は、基本的に国民に公開すべきです」と話した。「チェック機能が不十分など問題点が多すぎる。横暴な政権を追及し続けるのが市民の役割。少しの力かもしれないが、訴え続けたい」