「計画の確実な履行を」 高島の汚染チップ問題
高島市安曇川町の鴨川河川敷に放射性セシウムを含む木材チップが放置されている問題で、滋賀県による住民説明会が7日、同町南船木の市安曇川世代交流センターで開かれた。県が先に発表した撤去から元の状態に戻すまでの「原状回復計画」があらためて示され、住民からは計画の確実な履行を求める声が続いた。
説明会には住民50人余りが参加し福井正明市長も同席。県は琵琶湖環境部の堺井拡、土木交通部の美濃部博両部長ら9人が説明に当たり、途中から嘉田由紀子知事も加わった。
住民や福井市長が年内の全量撤去を強く要請していたのに対し、計画では越年することに一部住民から批判が出る一方、「計画通り来年1月末までに作業を終えれば前進と評価する」といった意見が複数上がり、福井市長も「許容範囲」と理解を示した。
ただ、実際に作業を行う業者が計画通り、また適正に処理するか疑問視する声や、放置現場だけでなく周辺や対岸などの残留放射線の影響を懸念する声も相次いだ。
嘉田知事は「ご心配をおかけした」と初めて住民に直接謝罪した上で、「不満や懸念は承知しているが県を信頼して。確実に原状回復できるよう県が責任を持ってやります」と強調した。風評被害払拭(ふっしょく)に一定段階で安全宣言を出してほしいとの住民の求めには、「分かりやすい形で、はっきりさせたい」と応じた。
【 2013年12月07日 23時00分 】