契約更改会見を行う阪神・加藤=球団事務所(撮影・彦野公太朗)【拡大】
チームトップの61試合に登板。プロ初セーブもあれば、4年ぶりの勝利もあった。1勝2敗16ホールド、堂々の防御率1・97。獅子奮迅の働きに高野球団本部長は「筒井が故障した時期は、中継ぎ左腕が1人になりながら支えてくれた。貴重度というか、純粋なポイント査定以外のプラスアルファを考慮した」と異例のボーナスがあったことを示唆した。苦労人が、シーズン中も苦労しながら投げ抜く姿に、球団は“苦労人査定”として報いたわけだ。
「来年も最低50試合は投げたい。やっぱり、優勝したいので」
満足はしていない。味わった苦労は、優勝した時にようやく、良き思い出に変わるのかもしれない。(上田雅昭)
加藤 康介(かとう・こうすけ)
投手。1978(昭和53)年7月2日、静岡県生まれ、35歳。清水商高、日大を経て2001年D2位でロッテ入団。同年3月28日の日本ハム戦(千葉)で初登板初先発。1年目に9勝、2年目も11勝を挙げたが、その後故障に悩まされ、07年からオリックス、09年から横浜と渡り歩き、10年オフに戦力外通告。同年12月、阪神と契約した。今季はプロ初セーブを挙げるなど中継ぎとして61試合に登板。1メートル81、86キロ。左投げ左打ち。来季年俸4800万円。背番号「63」
(紙面から)