阪神・加藤が左腕不足の中、1人で奮闘した【拡大】
這い上がってきた男の前に、夢のような数字が提示された。もちろん、一発サインだ。加藤がしみじみと今の心境を明かした。
「来年も契約してもらえることがありがたいです。来年の不安を考えなくていいことが良かったなあ、と思います」
金額よりも、契約に感謝する-。この気持ち、スター街道を歩む選手たちには絶対に分からない。2度の戦力外を味わった男だけが分かる世界だ。
「5000万円には届きませんでしたが、期待していると言われたので…」
球団側の言葉を素直に受け入れる姿も、またまた好感が持てる。4800万円。解雇を経験した野手には、億を手にした例もあるが、投手としては、異例中の異例のシンデレラストーリーだ。