【うるま】1961年、具志川村川崎(現うるま市川崎)に米軍の戦闘機が墜落し、2人が死亡、多数のけが人を出した事故から7日で52年を迎える。現場の近くにある川崎小学校で6日、事故を伝える平和集会が初めて開かれた。全校児童と住民らが参加。当時、同校で事故を目撃した佐々木末子さん(65)と宜寿次信夫さん(67)が、火を噴き出しながら墜落したジェット機や逃げ惑った自身の体験を証言した。事故で顔と手に大やけどを負った金城善孝さん(59)の孫・荻堂慎人君=同小6年=が、奇跡的に事故を生き延びた祖父を思い「今ある命を大切にしたい」との手紙を読み上げた。
時折、学校の上空を飛ぶ米軍機のごう音が会場の体育館内に響いた。あいさつに立った国場長信・川崎区長は「(事故当時と)今はどう違うのか。私たち大人もどうすれば君たちにいい未来を残せるかを考えたい」と述べた。
当時、運動場にいた宜寿次さんは「誰かが『ジェット機がくる』と叫んだ。今の公民館の場所から一直線上にジェット機が火を噴いて直進してきた」と事故の瞬間を振り返った。
集会では事故を伝える区の活動を追った沖縄テレビ放送制作の番組が放映された。慎人君の手紙を善孝さんの代わりに受け取った妻の尚美さん(56)は「夫だけの問題なら、伏せておきたい。だが沖縄に基地があるがゆえに事故は起きた。県民の声として伝えていきたい」と思いを語った。
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