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チェ・ジョンボム烈士の夫人が涙で呼び掛け...「サムスンに謝罪させるように助けてくれ」

金属労組、対策委などサムスン電子サービス相手に全面闘争を予告

チョン・ジェウン記者 2013.12.07 17:16

サムスン電子サービスセンターのサービスマン、チェ・ジョンボム烈士が死んでから38日経っても葬儀を行えず、チェ・ジョンボム烈士対策委、全国金属労組サムスン電子サービス支会など、労働界とサムスン電子サービスとの対立が最悪の状況に至っている。

ソウル市瑞草洞のサムスン電子社屋前で12月7日の午後1時から金属労組の主催 で開かれた集会で、金属労組のナム・ムヌ首席副委員長は、「サムスン電子を 相手にした闘争を全国に広げ、全面戦争をする」と闘争の意志を表わした。

またチェ・ジョンボム烈士の夫人、イ・ミヒ氏は「冷たい霜が降りる長い冬の 夜に、夫の苦しみに連帯するためにここを守ってくれるピョルちゃんのお父さん の同僚にとても感謝する」とし「私が諦めないように守ってほしい。わが国で 一番力が強いという金属労組は、私がピョルちゃんのお父さんの遺言を守れるように 助けてほしい」と涙で訴えた。

イ氏は続いて「サムスンがピョルちゃんのお父さんの遺体の前で謝罪するまで 私がここを守れるように力を貸してほしい。それでまたサムスンでピョルちゃ んのような赤ちゃんがお父さんをなくすことがないようにしてほしい」と話し、 集会参加者を粛然とさせた。

特にこの日は警察が集会場所を警察兵力と車壁で全て塞ぎ、警察の過度な対応 が問題になった。サムスン電子サービスに事態解決を要求する申告済みの合法 集会も警察が妨害したため、集会参加者らは集会開始1時間前から集会の場所を 保証しろと抗議した。これに先立ち、警察は遺族と労組組合員の集会物品を奪 うなど、野宿座り込みも妨害し「サムスンの私兵」という批判を受けてきた。

ナム・ムヌ首席副委員長は「金属労組はサムスン電子サービスに労使交渉開催 の文書を3回も送ったが、サムスンは『責任がない』とし、すべての交渉を拒否 した」とし「サムスンのロゴがついた作業服を着せて労働者として働かせた サムスンが、労働者の死に責任がないというのはおかしい」と批判した。

それと共に彼は12月6日、国際労働機構(ILO)に勤労基準法違反、労組弾圧など でサムスン電子サービスを提訴したとし「サムスンは国際的に恥をかくだろう」 と警告した。

民主労総のシン・スンチョル委員長は「民衆を搾取して莫大な富を蓄積して、 公権力の上に君臨し、権力を維持してきた代表的な企業がまさにサムスンだ」 とし「サムスン電子サービス支会の強固な闘争と金属労組の連帯闘争で、死ん でいった人のくやしい霊魂を世の中に知らせ、サムスンの民主労組の旗を守る ために民主労総が進軍する」と明らかにした。

サムスン電子サービス支会のラ・ドゥシク主席副支会長は「チェ・ジョンボム 烈士は、目に入れても痛くない娘を残し、愛らしい妻を残し、サムスン資本の 労組弾圧と人権蹂躙に対して死で抵抗した」とし「サムスン労組破壊文書にも 出ているように、今年の7月に労組が結成されるとすぐ、サムスンは労組活動を する人への兵糧攻めを始めた。労組破壊工作が人を殺した」と声を高めた。

サムスン電子サービス支会のパク・ソンジュ副支会長は、集会の前に「もう チェ・ジョンボム烈士の死がいつなのかも思い出せないほど時間が流れた」 とし「サムスン電子とサムスン電子サービスのために、サムスン電子製品を 利用する顧客のために働くばかりだった若者が死んだというのにだ」と吐露した。

それと共に彼は「私たちの目標はたった一つだった。食事をして、働いて、 勤労基準法を遵守しろなど、人間らしく暮らしたいという要求だった」として 「私たちが腹がへって暮らせないと叫ぶたびに、サムスンは毎年営業利益で 金祭りをした」と批判した。

「夫の遺言を伝えるのを遮る警察…とてもくやしい」

チェ・ジョンボム烈士の夫人イ・ミヒ氏の発言全文

こんにちは。私はサムスン電子サービス天安センターで働いていたチェ・ジョ ンボム氏の夫人、イ・ミヒです。今日でピョルちゃんのお父さんが亡くなって 38日目になります。そしてお母さんの胸から一度も離れたことがない愛する ピョルちゃんを置いて、ここソウルのサムスン本館前にきて5日目です。今、 私の前の現実は、私が生まれて一度も想像したことがありません。夢の中でも 誰かの人生の映画やドラマでも、私は見たことがありません。

来週、13日の金曜には愛する夫チェ・ジョンボムと私の愛の結実として、どの 家の子供より可愛く、しっかり育てようとしたピョルちゃんが世の中に生まれ た日です。予定通りなら、明日、このピョルちゃんのお父さんと私がピョルちゃ んの満1歳の誕生日パーティをするはずの日でした。昨年のこの時期、ピョルちゃ んのお父さんと私は、誰よりも幸せな夢を見ていました。健康な子供のための お祈りと、お母さんとお父さんに半分ずつ似た子供のために、良いお母さん、 お父さんにしてくれという幸せな祈りを捧げました。ピョルちゃんのお父さん は子供が生まれる前、息子ならチェ・ガンと名付け、娘ならチェ・ビョルにし ようといいました。そうして私たちは毎日を指折り数えた末に、世界の何物に も代えられないピョルちゃんのお父さんとお母さんになりました。夫は笑い話 で、オフシーズンに生まれたピョルちゃんは孝行娘だとも言いました。

12月3日、寝ていたピョルちゃんを実家の母に任せ、引き裂かれるような気持ち でソウルにきました。お腹の中にピョルちゃんがいた時からもう一歳になる今 まで、一度も私から離れたことがないピョルちゃんを置いてここにきました。 そうして家を出て、あまりにも寂しく、悔しかったです。しかし1か月以上、冷 たい冷凍庫でまだその恨みをはらすこともできずに寂しがっている夫のことを 考えると、迷いはありません。寒さも恐れもなくソウルにきました。

私は今の三十になるまで、一度も集会に参加したり座り込みをしたり、さらに 道路で眠ったことは一度もありません。そんな私が夫の遺言を守るとサムスン 本館にきた時、とても多くの警察を見て驚きました。そして夫の死に謝罪しろ と夫の遺言を伝えようとする私を遮る警官を見て、胸から血がほとばしるほど くやしかったです。私は犯罪者ではないのに、逆にサムスンの不当さと弾圧の ために、くやしく死んだ夫の死に抗議して、謝罪を受けるためにきた私と夫の 同僚を乱暴に引き出す警察を見て、サムスンに何か一言言うことがこれほど 大変なんだなと考えました。

それと共に、夫の気持ちがもっと理解できるようになりました。「こんなに くやしかったんだろう、絶望的だったんだろう」。その一方で何とかこの現実 を告発して勝とうと、一人で死を決断した夫の苦しみを考えると、むしろ 腹が立って涙も出ませんでした。そして恐ろしくもありませんでした。

しかし私もどうしても母なので、毎日毎日、時間が経つほどにピョルちゃんに 会いたくなります。一日に何度もお母さん、お父さんの手を握ってこのサムス ン職員の子供のための保育園に行く子供たちを見るたびに、ピョルちゃんにと ても申し訳がありません。そして私はこうして何日かピョルちゃんに会えずに 胸の中に穴があいたような気がするのに、ピョルちゃんをおいて行ったお父さ んの気持ちを考えると、胸の隅が痛みます。苦しくてもお願いだから生き返って ほしい、お願いだから生き返ってくれという空しい考えで眠れません。

ここに来て、とても夫が懐かしいです。天安葬儀場にいた時、一日に何度も、 かちかちに凍りついてしまった顔でも、安置室に降りて行きたかったです。 ここに来くると、サムスンという高い壁の前で苦しんだ夫の気持ちを、さらに 深く感じます。その苦痛に一緒にしてやれずに申し訳なくて、今はもう帰って こない旅に立ってしまった夫が恨めしくもあります。

夫がピョルちゃんと私のそばから離れた後、とても多くの人たちが一緒にして くれています。それが今、私が頑張っているただ一つの力です。そしてそれが 私が頑張らなければならない理由でしょう。とても苦しい瞬間も、夫の最後の 一言が私をここにいさせます。「ぜひ役に立つように願います」という、その 言葉が私をここにいさせます。

ピョルちゃんのお父さんになってやるという天安センターの同僚の方にも感謝 します。冷たい霜が降りる長い冬の夜、夫の苦痛に一緒にしようとここを守っ てくれるピョルちゃんのお父さんの同僚の方にもとても感謝します。私が諦め ないように守って下さい。この国|で一番力が強いという金属労組の皆さんが、 私がピョルちゃんのお父さんの遺言を守れるように助けて下さい。サムスンが ピョルちゃんのお父さんの遺体の前で謝罪するまで、私がここを守れるように 力を貸して下さい。それでまたサムスンで、ピョルちゃんのような愛の赤ちゃん がお父さんを失うことが無いようにして下さい。それで私がピョルちゃんをまた 胸に抱く時、お父さんの遺言を守った剛健なお母さんになれるように助けて下さい。

付記
チョン・ジェウン記者はメディア忠清の記者です。 この記事はメディア忠清にも掲載されます。 チャムセサンは筆者が自分で書いた文章の同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Last modified on 2013-12-07 23:22:48 Copyright: Default

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