(cache) 高田晴仁研究会 慶應義塾大学法学部法律学科








高田ゼミQ&A


入ゼミ活動を行う2年生が持つ素朴な疑問に全てお答えします!

《Q&A一覧》

【ゼミ全体についてのQ&A】(Q1〜Q6)

    Q1.そもそもゼミって何?
    Q2.学部の授業とはどう違うの?
    Q3.ゼミの良さって何?
    Q4.ゼミってどうしても入らなきゃダメ?
    Q5.ゼミってどうやって選べば良いの?
    Q6.他学部のゼミに入るのはどうなの?


【高田ゼミについてのQ&A】(Q7〜Q12)

    Q7.会社法を学ぶと就職活動に有利になるの?
    Q8.高田ゼミってどんなゼミ?
    Q9.高田ゼミってどんなところ?(Q5の回答)
    Q10.高田晴仁教授ってどんな人?
    Q11.他の会社法ゼミとの違いは?
    Q12.高田ゼミはどんな人にお勧め?






【ゼミ全体についてのQ&A】(Q1〜Q6)



Q1.そもそもゼミって何?

A1.ゼミとは、ゼミナールの略であり、研究会とも呼ばれることがありますが、基本的には「1人の教授の元で少人数の学生が特定のテーマについて専門的に研究する」ことを指します。イメージとしては語学の授業にとても近いです。語学の授業では「英語」や「第2外国語」をテーマに勉強しますが、法学部のゼミでは「法律」をテーマに勉強を行います。高田研究会では、数ある法律のテーマの中から、「商法」のうちの「会社法」をテーマとして取り上げ、日々研究を行っています。



Q2.学部の授業とはどう違うの?

A2.学部の授業は、基本的に、「基本書」に載っている知識について担当教授が学生に対し改めて解説を交えつつ説明をする形になっています。従って、「基本書に載っているような基礎的な知識」は習得することができますが、「基本書に載っていないような専門的な知識等」は習得することができません。ゼミでは、「基本書に載っている知識」を予習などで習得していることを前提に、「どうしてそのような条文が存在するのか?」といった立法趣旨や立法経緯に立ち返った条文の検討などの学問的な研究から、「この条文が存在することによって実際にどのような影響が生じるのか?」といった実務的な研究まで幅広い研究を行いますので、その点において「基本書に載っていないような専門的な知識等」を習得することになります。



Q3.ゼミの良さって何?

A3.ゼミの良さは大きく分けて3つあります。1つ目は、前記のように学部の授業では成し得ない専門的且つ高度な勉強を行うので、「私は大学でコレを学んだ!」としっかりと胸を張って言えるようになり、そのことが自らの自信へと繋がることです。このゼミで得られる確たる自信は、就職活動では勿論、この先一生を生きていく中で確実に大きなアドバンテージとなるでしょう。2つ目は、毎週同じメンバーで顔を突き合わせて専門的な研究を行うことによって、「遊び仲間でない、勉強仲間としての一生の仲間」を得られることです。このゼミで得られる「勉強仲間」は、この先永遠に不変な関係であり続けると共に、間違いなく人生において大きな財産となるでしょう。3つ目は、「同じゼミ出身者」という親近感・身内意識から、いわゆるゼミOBやOGらとOB会等を通しとても親密になれることです。在学中では、自分達より一回りも二回りも年齢が違う社会人と接することによって様々な社会人的思考を教わる機会に恵まれると共に、就職活動におけるアドバイスや支援を受けることができ、卒業してからはこのゼミを通して網目のように広がっていく人脈が思いもよらない形で役に立つこともあるでしょう。慶應義塾大学は三田会に代表されるように大学としての派閥結束が元々とても強い方ですが、ゼミでは、何十年も昔の卒業生から現役のゼミ生までがより強固な結束によって、決して途切れない一本の河の様に繋がっているのです。



Q4.ゼミってどうしても入らなきゃダメ?

A4.学部のシステム上では「必ずしも入らなければならないというわけではありません」。しかし、上記のように学部の授業では決して得られないようなモノをゼミに入ることによって沢山手に入ることができるので、「少なくとも、どんなゼミでもよいので、何かしら必ず一つのゼミに入る」ことを強くお勧めします。また、単位的な面においては、定期試験が行われず普段の出席態度のみで単位が決まるので、「真面目に出席し続ければ、4単位×2年は堅い」と言うことができ、日吉より比較的授業レベルが高い三田において重要な単位獲得先であると言えるでしょう。



Q5.ゼミってどうやって選べば良いの?

A5.法学部法律学科のゼミ選びの際には以下の項目を比較検討してみると良いでしょう。@「自分が学んでみたいと思う法律のテーマを取り扱っているか?」、A「この教授の元で2年間ゼミを過ごしたいと思えるか?」、B「どのようにゼミが進行しているか?」、C「今年で何期目になるのか?(どれだけゼミOB・OGが居るのか?)」、D「ゼミの出身者は、就職と進学(法科大学院等)のどちらが多いか?」、E「1期当たりの人数(募集人数)はどれくらいか?」、F「ゼミは週何コマであるのか?」、G「サブゼミや卒論はあるのか?」。高田研究会のこれらの項目についての回答は後述します。

@.やはりゼミ選びで一番肝心になるのは「自分は何を学びたいのか?」ということです。その選択には大いに悩まされるかもしれませんが、前述の通りゼミで学んだ内容はこの先一生の財産となるので、日吉での勉強等を思い返しながら「自分はどの分野に関心があるのか?」をしっかりと考えてみてください。その選択肢次第では「他学部への入ゼミ」も勿論有りだと思います。

A.ゼミの担当教授については、日吉等で授業を受けたことがあれば大体判断することができますが、法学部のゼミの教授は三田オンリーの方や法科大学院の方が多いので「名前すら聞いたこと無いんだけど」という人が殆どになるでしょう。個別説明会にわざわざ教授がいらっしゃる場合もあるので、そういった機会をしっかりと活用していくと共に、興味のあるゼミに対しては「少なくとも1回は聴講に行く」ことを強くお勧めします。基本的に「ハズレの教授」というものは存在しませんので、「どの教授が自分にとって当たりか?」という点を重視すると良いです。

B.ゼミの進行方法には、ソクラテスメソッドを前提に(α)毎週数人レポーター形式と(β)毎週各自レジュメ形式の2通りがあります。数人レポーター形式より各自レジュメ形式の方が大変に思えるかもしれませんが、多かれ少なかれ毎週予習・復習を必ず行うことになるので、よりゼミの内容が高度になりやすいのは各自レジュメ形式であると言えます。

C.ゼミが開かれて何年目かというのは、そのまま「OBOGがどれくらい居るか」ということに直結します。ゼミの恩恵という点ではやはり十年・二十年続いているゼミの方が良いかもしれませんが、若いゼミは若いゼミでまだまだ発展余地があるということになるので、一概に長年続いているゼミの方が良いと言うことはできません。

D.法学部のゼミと言えど、実際に法科大学院に進む法学部生はそれなりに限られています。就職するのであればどのゼミでも問題ありませんが、もし法科大学院に進む予定であるならば、同じ志を持っている先輩・同期が集まっているゼミに入った方が刺激になると言えるでしょう。

E.一期当たりの人数は、CのOB・OGの人数にも直結する問題ですが、それよりはむしろ「ゼミの質がどれだけ保てるか」という点について非常に重要な問題になります。ゼミがゼミ足る為には「少人数で教授と向き合って議論・討論する」という形式が必要不可欠であるからです。基本的に一期当たり10名〜20名のゼミが多いですが、3・4年生合同で行われるゼミが殆どであることを考えると、1期当たり15名以上のゼミについては、聴講等でゼミの進行の質について注意深く観察する必要があると言えます。

F.ゼミが週何コマであるかというのは、前記Eと同様の問題であり、1コマより2コマの方が1年を通してより専門的な内容を扱えるということになります。但し、2限連続でゼミを行うというのは精神的にも体力的にも厳しくなります。また、ゼミそのものは、人数次第では週1コマでも十分な議論を行うことができます。

G.サブゼミとは、「ゼミの予習の為のゼミ」であり、サブゼミがあるゼミは必然ゼミの質が高まりますが、ゼミに匹敵するサブゼミを行った後に本ゼミが行われることになるので、精神的にも体力的にも厳しくなります。卒論については、司法試験受験者は免除される傾向にありますが、基本的に全員提出というゼミが法学部では多いです。卒論は、社会人になるための一種の通過儀礼であると言えるので、卒論を毛嫌いする気持ちは良くわかりますが、卒論を理由にゼミを振り分けるのはあまり得策とは言えません。




Q6.他学部のゼミに入るのはどうなの?

A6.他学部入ゼミについては、その手続等については細かく定められている場合(期日など)があるのでまずその点に注意しなければなりません。他学部入ゼミそのものについては、ゼミ選びで最も大切なことはQ5の@の通り「自分が学びたいテーマを選ぶこと」に他ならないので、「他学部のこのテーマを是非とも学びたい!」という意欲がある場合は、躊躇わずに他学部入ゼミを行うと良いでしょう。但し、他学部生が法学部ゼミに入った際に法律の知識の差である程度大変な思いをするのと同様、他学部のゼミに入るということは、他学部生が知ってて当然の知識等を本人は知らないということになるので、他のゼミ生より勉強量が増えるということは覚悟しておく必要があります。


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【高田ゼミについてのQ&A】(Q7〜Q12)



Q7.会社法を学ぶと就職活動に有利になるの?

A7.ズバリ、会社の法務部に入るような場合を除いては、「一切有利になりません」。会社法を研究するということは、会社法の千条を超える条文を立法趣旨・立法経緯についてから詳細に理解し、会社法上に起こる問題について考察・議論をしていくということです。従って、会社の仕組みを理解したり、会社に勤める上でやってはいけないことや逆にやった方が良いことなどについて理解することはあっても、具体的に就職活動に有利になることことを学ぶことは一切ありません。元来、そういったことは就職セミナー等で行われるべき事項であり、会社法を研究する上で行うべき事項ではないのです。但し、いくらか例外があります。その例外とは、M&A訴訟など近年多発する判例を研究することによって、M&A等について他の就活生より一歩リードした知識・見解を披露することができるということです。世間の注目を集めたライブドア事件等について知識を深めることによって、M&A等を行う会社への就職活動の際には、M&Aに対する自信のある自身の見解を示せるようになると言えるでしょう。



Q8.高田ゼミってどんなゼミ?

A.高田ゼミとは、現在慶應義塾大学法科大学院の教授である高田晴仁教授による会社法を研究するゼミです。今期で15期目と、年月でいえば慶應義塾大学の数あるゼミの中では若手〜中堅当たりの立ち位置にありますが、高田ゼミは、高田先生の恩師である、日本有数の商法学者として名高く慶應義塾大学の名誉教授を務めたこともある倉沢康一郎大先生(2009年に享年77歳にて逝去)が主催していらした倉沢ゼミの傍流に当たり、定期的に開かれるOB・OG会も高田ゼミ・倉沢ゼミ合同で行われたりするなど、高田ゼミと倉沢ゼミの交流は同じ1つのゼミと言っても差支えない程に親密であることから、倉沢ゼミを含めた場合の高田ゼミは慶應義塾大学有数の巨大ゼミとなります。因みに、この倉沢ゼミがどれほどすごいのかと言うと、およそ倉沢ゼミのOB・OG名簿を作成した場合に、恐らくその名簿の人々だけで日本経済を動かしているのではないかと推測されるほどの規模になります。また、高田ゼミの特徴として、「つるの屋」という慶應ととても縁が深いお店(店内の壁という壁が長年慶應の各ゼミや体育繪などから贈呈された三色旗で埋め尽くされているほど)で行われる毎週のゼミ後の飲み会があります。高田先生はこの飲み会に毎回いらして下さるので、元々の少人数に加えこの飲み会でのコミュニケーションによって先生とゼミ生の親交はとても深いものとなっています。





Q9.高田ゼミってどんなところ?(Q5の回答)

A8.@.取り扱っているテーマは、「会社法全般」です。

A.高田先生は物事の本質を突いた質問をゼミ生に投げかけるのが大好きな人です。ゼミ生は、常に「真剣に思考する」ことが求められます。

B.ゼミの進行方法は、「毎週各自レジュメ形式」です。高田先生がその週のゼミで行うことを事前告知するので、ゼミ生はその事前告知に基づいて基本書や判例を読み漁り、各々レジュメを作成することが求められます。ゼミでは、各々のレジュメを各員に配った後、それぞれが自らのレジュメに沿った主張や意見を展開し、議論を戦わせています。他人の意見・主張がレジュメに整理されていることにより、よりピンポイントで深い議論を行うことが可能になっています。


C.高田ゼミは、現在15期目(15年目)です。但し、前述(Q8)の通り、高田ゼミは日本有数の商法学者として名高かった倉沢康一郎先生(2009年に享年77歳にて逝去)のゼミである倉沢ゼミの傍流に位置しており、定期的に開かれるOB・OG会も高田ゼミと倉沢ゼミとの合同で開かれている程である為、高田ゼミのOB・OGには、倉沢ゼミのOB・OGを含むとしても差し支えが無く、従ってOB・OGの数は現在の慶應義塾大学の数あるゼミの中でも指折りの多さを誇っています。

D.高田ゼミの出身者で限ると、15期に至るまでの割合は、就職9,5割に対し進学が0,5割となっています。

E.一期当たりの人数(募集人数)は「10名前後」です。3・4年生合同で行っており、週一コマである為、ゼミとしての性質上これ以上増やすのは困難であるといえます。しかし、逆に言うと一コマ当たりの人数は毎回10〜15名程度で落ち着いており、毎回活発且つ実りのある議論が行われています。

F.ゼミは週一コマです。他は前記Eと同様。

G.サブゼミはありません。週一コマで且つサブゼミ無しというのは非常に珍しく、その為他のゼミに比べて不真面目なように見えるかもしれませんが、繰り返し述べている通り「各自レジュメ形式」+「超少人数性」によるゼミ運営が行われている為、毎回のゼミ内容は非常に真面目且つ真剣な内容となっています。



Q10.高田晴仁教授ってどんな人?

A10.高田先生は、お酒大好き・ドイツ大好き・福澤諭吉大好きの3拍子が揃った先生です。お酒については、高田先生がご自身の健康診断の際に「日頃飲んでいるお酒の量を素直に書いたら確実に問題になる」として「実際の量よりかなり控えめな量を記載」したところ、そのかなり控えめな量ですら「飲み過ぎではないですか?」と問われてしまうほど、日頃からお酒を愛してやまない大の愛飲家です。また、ビールの聖地であるから・・・というわけではないですが、日本の文明開化に多大な影響を与えたドイツも大好きであり、公私共にドイツに行った回数は数知れず、ドイツなら観光から学問まで全てを語ってしまうことができるほどにドイツを知り尽くしています。また、言わずと知れた慶應義塾大学の創始者である福澤諭吉についても、その出生から没年までをドイツと同じ調子で全て語ることができるほどに研究されており、明治維新における日本の法律制定史を語る上では決して欠かすことができない福澤諭吉を絡めた高田先生による会社法についてのお話は、ゼミ生が会社法を研究する上で欠かせないものとなっています。



Q11.他の会社法ゼミとの違いは?

A.1点目は、「週一コマでサブゼミ無しという精神的にも体力的にもゼミとしてはこれ以上ないくらいに楽であるにもかかわらず、10人前後の少人数性+各自レジュメ形式によって集中力が高められ、ゼミの1時間30分がより洗練されてゆき、会社法を研究するゼミとしてはレベルの高い議論を行うことができる」という点です。「楽だけど物凄く真面目」というのをまさに体現したのが高田ゼミであると思います。2点目は、「毎週、ゼミの時間より飲み会の時間の方が長い」という点です。ゼミは毎回1時間30分ですが、飲み会(任意)は毎回3時間から4時間に及ぶのが殆どであり、この飲み会のコミュニケーションの厚さが高田ゼミの結束を非常に強め、更には倉沢ゼミ(かつての倉沢ゼミもつるの屋の常連)との結びつきと相俟って他のどんなゼミにも負けない程のコミュニティの規模と結束の強さを誇っているのだと思います。3点目は、高田先生が非常に造詣の深い先生でいらっしゃることから、「高田先生の様々なお話を伺うことによって、ゼミ生の視点・思考・理解が様々な方向に広げられ、非常に視野が広いゼミ生が生成される」という点です。高田ゼミにおいて精神的に大幅にレベルアップを遂げたからこそ、高田ゼミOB・OGは様々な業界で重要な地位につくことに成功できているのだと思います。



Q12.高田ゼミはどんな人にお勧め?

A12.「会社法を真剣に研究をしたい」という方にお勧めのゼミです!

日吉での成績は関係ありません。「とにかく会社法を学びたい!」「就活の際に胸を張って『大学では会社法を研究しました』と言いたい!」という人は是非高田ゼミにお越し下さい!





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2012/10/15 文責:高田研究会第15期ゼミ代表 永安 史樹