本紙連載などに加筆した『呆韓論』(産経新聞出版)を出版したばかりのジャーナリスト、室谷克実氏は「さすがの朴氏も、やっぱりちょっとまずいと思ったようだ」と述べ、こう続ける。
「言っている内容の原則は全然変わっていない。朴氏は日本に『誠実な措置』を求めるというが、詰まるところは歴史問題になる」
バイデン氏との会談直後、韓国政府は外交・安保分野の閣僚ら高官による国家安保政策調整会議を開き、同国の防空識別圏を拡大することを決めた。
この防空圏は、日本の現行防空圏となっている、岩礁・離於島(イオド)の上空域も含まれているとみられる。中国による防空圏設定に対し、日米両政府が「黙認できない」と抗議しているどさくさにまぎれて自国の防空圏を拡大する振る舞いが、「重要な協力パートナー」であるべき日本に対する「誠実な措置」と言えるのか。
「韓国と日本が関係を改善し協力を拡大すれば、さらに安定的な地域になると思う」
朴氏との会談後、バイデン氏はソウル市内の延世大学で行った講演でこう述べた。バイデン氏にとって、朴氏よりも大学生の方が“物わかりのいい大人”なのかもしれない。