2013年12月03日

千葉県北西部は数年後には不動産価格の下落が顕著になるおそれ

北関東から人口が流出していることについては前に見た。

南関東も例外ではないようだ。次は、柏市の2009/1から2013/11までの人口社会増減。赤い線が転出数、棒グラフがネット社会増減。赤く塗ったところが2011/3。福島第一原発事故の年の夏まではそれほど顕著ではなかったが、秋以降はネット社会減、流出超過になっている。



文部科学省の空中測定マップのカバーエリアが千葉県に及んだのは、2011/9/12ころ。それ以前に個人的に測定を行ったりしていた人もいたが、これが決定的だったろう。

さらに追い打ちをかけたのが、千葉県柏市根戸字高野台457番3の市有地で検出された毎時57.5マイクロシーベルトの異常に高い放射線量。2011/10/21に発表され、10/22には、土壌の分析結果も公表された。

これで柏市は、関東のホットスポットとして不動の地位を占めた。その後も柏市を中心とする東葛飾地域で続々と高線量箇所が見つかり、市民の動揺は高まった。このころから脱出に踏み切る住民が出てきたようだ。2011/7から2012/4までネット社会増減がマイナス、純流出となった。

その後は、ネット社会増減がプラスの月も少なからずあるが、明らかに福島第一原発事故以前とは様相が異なっている。つくばエクスプレス沿線で住宅開発が進んでいるにもかかわらず、人口流入は低調だ。転出数を見ると、特に減っているとは見えない。

すでに柏市内では不動産価格が大きく値下がりしていると伝えられており、価格下落に刺激された買いもあるのだろうが、長くは続かないだろう。もう、庭で野菜でも作ってという楽しみ方は、望みえない。流山市、柏市の持ち込み検査結果を見ると、やはり格段に高いとの印象だ。

207ベクレル/kgのレモン、42ベクレル/kgのアロエ、90ベクレル/kgのフキ、55ベクレル/kgのサツマイモを常食していたら健康被害の発症は時間の問題だ。

これまで人口流入の影響が人口動態のノイズとなって見えにくかったが、やはり出生数減、死亡数増の傾向ははっきりしてきている。





隣の流山市は、なお人口流入のノイズが大きいが、新線効果のない我孫子市は人口流出傾向がはっきりしてきている。

東京からの時間距離がそれほど違わない取手市なども含む茨城南部から人口が流出して、東葛飾からは流出しないとは考えがたい。この先、健康被害はより明確になってくるのは確実だから、亡くなるか、逃げ出すか、いずれであっても現有人口は減っていくだろう。

さらに、東海村のプルトニウム溶液と高レベル放射性廃液が430立方メートル処理されずに残っており、安全装置が壊れると沸騰して放射性物質が飛散したり、水素爆発を起こしたりする恐れがあるというし、千葉県に核廃棄物の処理施設が出来るなどとの情報が流れれば、なおのこと見切りをつける人が多くなるだろう。

柏の葉キャンパス駅から東海村の施設まで85km。これを遠いと見るか、近いと見るか。まあ、東京、神奈川だって万一の場合は大差ないよ、という考え方も確かにありうるとは思うのだが。
posted by ZUKUNASHI at 22:22| Comment(0) | 原発事故健康被害
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