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村田にプロの壁 最終8回TKO勝利も序盤に大量被弾

プロボクシング 73キロ契約8回戦  村田諒太 TKO8回1分20秒 デーブ・ピーターソン (12月6日  東京・両国国技館)

8回、ピーターソン(左)に右アッパーを見舞う村田
8回、ピーターソン(左)に右アッパーを見舞う村田
Photo By スポニチ

 ロンドン五輪男子ミドル級金メダリストの村田諒太(27=三迫)はプロ2戦目で初の外国人選手となるデーブ・ピーターソン(27=米国)と対戦し、8回1分20秒TKOで、2戦連続のKO勝利を飾った。タフな相手に苦戦しながらも、最後は意地で仕留めた。

 試合後の顔は傷一つなかったデビュー戦とは大違いだった。両目を腫らし、切り傷だらけの村田は「凄く不細工な試合をして申し訳ないです。プロの顔はきれいな方がいい。自慢できないですね」と苦笑いを浮かべた。前回に続くTKO勝利だったが、ほろ苦い2戦目となった。

 序盤は課題の左ジャブが出なかった。自然とアマ時代と同じガードを固めて前に出るスタイルになった。「今回もいい形で勝たないといけないとプレッシャーがあった。少し緊張感に欠けたところもあった」。ロープに追い詰めて、右ストレートを出すが、プロで1度もダウンを喫したことがないピーターソンにうまくかわされ、大きなダメージを与えられなかった。2回には右目の上を切り、3回には鼻から出血。4回には右フックをまともに浴びた。「(WBA王者の)ゴロフキンだったらKOされていたパンチ」で足が止まるピンチもあった。

 セコンドの指示で、重心を落として膝を使うようになった5回からは左ジャブで徐々にリズムを取り戻した。最終8回。左フックをきっかけに連打を打ち込み、スタンディングダウンを奪った。さらに猛攻を仕掛けて、最後はレフェリーがストップ。力ずくで仕留めた。

 デビュー戦は6回戦で、今回は8回戦。スパーリングはアマ時代の3回から9回まで増やした。常に最終回はポイントで負けていて、倒さないと勝てない状況をイメージしていた。約1カ月の米ラスベガス合宿では、市街地から車で15分のレッドロックという渓谷で、週3回、朝30分間、その山道を走った。「大自然の中にいると、自分なんて小さい存在だと思う。プレッシャーを感じるけれど、小さな問題だと思えるんです」。デビュー戦以降、周囲の期待は高まるばかりだが、自分を見失うことなく追い込んできた。反省ばかりが口を突いたが「8回でTKOに持っていけたこととスタミナ面はポジティブに捉えていい」と収穫もあった。

 次戦は2月22日にマカオで初の海外興行に出場する。マカオは世界6階級制覇王者パッキャオも戦った、ラスベガスに続く新たなボクシングの聖地。「マカオのイベントは期待してください。そこまでいい練習をします」。新たに突きつけられた課題、そして大舞台が、ゴールデンボーイのモチベーションを高めていた。

 ◆村田 諒太(むらた・りょうた)1986年(昭61)1月12日、奈良県奈良市生まれの27歳。南京都高―東洋大卒。中1でボクシングを始める。高校5冠、全日本優勝5度など国内計13冠。11年世界選手権2位、12年ロンドン五輪金メダル。今年4月にプロ転向。119勝89KO・RSC19敗。1メートル82。家族は夫人と長男。

[ 2013年12月7日 05:30 ]

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