「バランス感覚」について
日々の出来事をサラッとなぞって短くツッコむ、『なんでやねん短縮ニュース』
それではさっそく、レッツ・ゴー! 中国山東省で起きた石油輸送管破裂爆発事故、油漏れから事故発生までの7時間、当局及び企業が住民に危険を知らせず、被害が拡大した可能性あり… このニュースから入ると、とうとう、なんでやねん五郎も最近流行の「反中派」に転身か…? …なんて印象を持たれるかも知れへんね… ぼく、ここではっきりさせとくけど、ぼくが今まであんまり…というか、 ほとんど中国の(良くない)ネタを取り上げなかったのは、 日本の大手TV、新聞、週刊誌、あるいはネットで、こういう、 「中国はこんなに酷い国ニュース」が溢れてるからやねん (そやから、ぼくがことさら取り上げんでもな…という気持ちやってん) で、話のついでにぼくの考える「バランス感覚」の話をしてみるとね この世にはいろんな考え方や見方がたくさんあるはずなんやけど 大手メディアはなぜか、いろんな意見や見方を「バランスよく」取り上げてくれへんでしょ そやかて、大手メディアは「誰かの利益になるようなこと」ばっかり伝えてるし いろんなことが起こってる海外での出来事でも、なんか知らんけど 特定の国の「酷いコトニュース」(あるいは特定の国の「良いコトニュース」)ばっかり取り上げるし、 そういうのを端から見てると、どう考えても「バランス感覚」なんてものがなくて 特定の立場(…というか、端的に政府与党の立場)を後押しするような編集傾向が 露骨に現れてるやろ そういう状況下で、ぼくのブログでいろんなニュースを 「バランスよく」取り上げるのもアホらしい…というか そんなことしても、大手メディアによるニュースの「アンバランス」なんかちっとも解消でけへんし、 どうせ、世の中の「アンバランス」を解消でけへんねんやったら ぼくのブログの中でくらいは、「逆方向のアンバランス」でいこやないか… という気持ちでいてるわけですわ ここで話はちょっと飛ぶんですけど、 フクイチの原発事故の後、「原発をこれからどないすんねん」というようなテーマの討論番組が しばらくの間だけ、申し訳程度にTVでやってたことがあるでしょ (もう既に、そんな番組がなくなってるのが驚きやねんけどね…) そのとき、いわゆる「専門家」が呼ばれてきて、原発推進(継続)派と原発反対派が 左右ほぼ同数に並んで、いろいろ言い合ってたこともあったんやけど ああいうのを見て、「バランス取れてるやん」…と思うのは早計でね、 評論家の佐高信氏は、「今まで圧倒的に原発推進派の意見(宣伝)を垂れ流してきたメディアが ホントに『バランス』を取ろうと思うなら、原発推進派1対原発反対派9ぐらいの構成にしないと それこそ『バランス』が取れない」…というような趣旨のことを言うてはって、 なるほど、そう言われてみるとそうやなぁ…と、感心したことがあったんですわ ぼく、その言葉を聞いてから余計に、世の中の「アンバランス」に少しでも対抗するために ぼくのブログの中では、「逆方向のアンバランス」で突っ走ろやないか…って気持ちになってるんです で、そんなぼくがひさびさに取り上げる、世の中の「(アン)バランス」に乗っかったような、 「中国はこんなに酷い国ネタ」が、冒頭で紹介したニュースですわ ぼく、この中国のニュースを取り上げたのはね、みなさんに 「あぁ、やっぱり中国ってこんな国…」っていう印象を与えたいと思ったんではなくてね、 ぼくがこのニュースを聞いたときに、どんなことを考えたのか…について ちょっと話してみたいと思ったからなんです (まぁ、なんと長い前フリ…) ぼくね、このニュースを最初に聞いたとき、どんなことを感じたと思います? それはね… 「あぁ、中国も日本とおんなじようなことやっとるな」…でしたわ で、ぼくが思い出す「日本もやったおんなじようなこと」っていうのは みなさんご存じの、フクイチ爆発事故後の「放射性物質拡散予測隠し」ですわ (→いわゆる「スピィーディー隠し」のことね…) あのとき、日本政府は「放射性物質拡散予測」を市民に隠したでしょ そのせいで避けられた被曝を強いられた市民がいた…ということを ぼくは、この中国のニュースを聞いて、改めて思い出したんです もちろん、冒頭で紹介した中国の事故の当局や企業の対応は酷いもんやったと思います そんでもね、このニュースに限らんのですけど、せっかく海外のニュースを報道してもろたんなら、 「ほな、日本はどないなんか…」という反射的な視点を持たんと 非常にもったいない話やないのかな…と、ぼくは思うわけです ぼくはそやから、いいニュースであれ、悪いニュースであれ 海外のニュースを見聞すると、反射的に、「ほな、日本はどないやねんやろ…」と 考えるようにしてるんです で、それは「日本はどうやったんか…」という過去に対する投影だけではなくて、 これからのことも含めた話でね、さっきの話に戻りますけど 日本政府はフクイチの爆発事故後に、「放射性物質拡散予測」を市民に隠しましたわね そんで、そのことを後から非難されて、日本政府は、 次からはもうこんなことはないようにしよう…ということにしたんですか? とんでもないですよ あの後、政府はなんと「放射性物質拡散予測(スピィーディー)」を 今後も公表しないことに決めたんですよ! (その理屈はすごい理屈でね、「これは事故時の住民避難の「参考」にすべき情報であるから 市民に直接公表する情報ではない」って、開き直ってるんですよ!) このように、ぼくは中国の爆発事故のニュースを聞いて、 「あぁ、中国はなんて酷い国」…という印象をもつより先に、 「あぁ、中国も日本とおんなじようなことやっとるな」…という印象をもったし、実はそれよりもっと 「日本政府はそれでも反省せえへんかったもんな」…と、 このニュースには出てこなかった日本の現状を憂う気持ちになった…というわけですわ。。。 ※ ホンマはこのエントリーは 「第24回…『なんでやねん短縮ニュース』」…のつもりで書き始めたんですけど 最初に取り上げた中国のニュースの話からいつのまにか ぼくの考える「バランス感覚」と、ぼくの「海外ニュースの受け止め方」の話になってしまいました… ということで、 最初は「第24回…『なんでやねん短縮ニュース』」ってつけてたタイトルを変更しました (つきましては、次回の短縮ニュースはまたいつかどこかで書きたいと思います…) あっ、そやそや、ここで終わってもうたらあかんねん 恒例のブログコマーシャルを… 日本には、秘密保護の法律が「すでにある」 |
「徒然日記」書庫の記事一覧
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2013/12/6(金) 午後 11:39
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2013/11/5(火) 午後 1:51
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2013/9/1(日) 午後 11:22
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2013/8/31(土) 午後 11:22
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2013/8/16(金) 午前 0:08
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2012/11/4(日) 午後 4:41
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2012/10/21(日) 午後 11:12
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2012/10/21(日) 午後 11:10
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2012/10/17(水) 午後 5:58
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2012/10/14(日) 午後 10:46
民主党のときはそれも公開されて検証できたけど特定秘密保護法ではそれもすべて特定秘密にされたら六十年秘密にされるわけですよね?(苦笑
六十年たったらおれもう95だよ……こんなんで誰が検証できるんだよ
デタラメ過ぎて話にならねぇ
2013/11/25(月) 午前 0:58 [ 華綺恋 ]
中国は一党独裁で報道の自由がない。しょっちゅう反日デモを行っている。北朝鮮は同じく一党独裁で世襲政治が蔓延していて国民は洗脳されている。確かにその通りです。
でもそれなら一党独裁でもないのに国民の自由意志による民主的選挙でわざわざ無能で甘やかされた世襲議員を大量に当選させ、当局の煽動無しに死ねだの殺せだの野蛮極まりないデモを各地で行っても取り締まり一つなく、原発汚染水やメルトダウンについて政府が故意に虚偽の情報を流し、それを大手メディアが右から左へ唯々諾々と報道する。そんな自由民主主義国家の民度が比較してどれ程優れていると言えるのか、また識字率と高等教育機関の進学率が世界でも有数レヴェルの国民が見るTV番組が何故あれ程低俗で知性教養の欠片もないのか、頭の悪い私にはどちらも理解不可能です。
2013/11/25(月) 午前 10:04 [ Farida ]
> 華綺恋さん
ホンマに、この「スピーッディー隠し」かて、特定秘密保護法ができたら、そういう情報(=放射性物質拡散予測)なるもんがあるっていうことさえ「秘密」になってまうんやないでしょうかね。
で、60年たってから、「実は60年前の事故のときはこうやった」…って、公開されたとしても、こんなんもう漫才の世界やと思いますわ。(→国政を漫才にしたらあかんやろ…)
2013/11/25(月) 午後 2:14 [ なんでやねん五郎 ]
> Faridaさん
日本には「人の振り見て我が振り直せ」って立派なことわざまであるのに、なんで人の振りを見て呆れたり、感情的反発するところでお終いになってしまうんでしょうかね…。
海外のニュースは、それが良いニュースであれ悪いニュースであれ、いずれも「我が振り」を見つめ直す絶好の機会になるはずなのに、なぜか「我が振り」のことは忘れたまんまで終わってしまうのか…、ホンマに不思議な話でぼくも「理解不能」ですわ。
2013/11/25(月) 午後 2:18 [ なんでやねん五郎 ]