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【大リーグ】

青木、「ロイヤルズを世界一に」 高評価受け、新天地へ電撃移籍

2013年12月7日 紙面から

 新天地で世界一だ! 青木宣親外野手(31)は6日、1対1のトレードでブルワーズからロイヤルズに移籍した。ブ軍には左腕ウィル・スミス(24)が移る。本人も前日に聞いた電撃トレードとなったが、ロ軍は今季も終盤までア・リーグ中地区の優勝争いをした伸び盛りのチーム。デイトン・ムーアGMは青木を「1番右翼」で起用すると明言しており、本人も「ロイヤルズを世界一にしたい」と誓った。メジャーでの2年間で存在感を増した“安打製造機”。ナ・リーグからア・リーグに舞台を移し、メジャー3年目も大暴れする。

 大きな戦力として請われて実現したトレードに、青木の顔も晴れやかだった。

 「初めてのトレードだからびっくりしたが、ロイヤルズのGMと監督がすごく自分のことを買ってくれていると聞いたので、すごく前向きなトレードだと思う。何とかロイヤルズを世界一にできるようにしたい」

 前日の昼間にトレード決定の電話を受けた際は、青木にとっても“寝耳に水”だったが、ロ軍については好印象。「戦力的に整ってきてプレーオフ争いするチームになっている。やりがいがある強いチーム」と今季10年ぶりに勝ち越したチームへの期待を示した。

 もちろん、迎える側も期待は大だ。ムーアGMはこの日、本拠地カンザスシティーでの電話会見で青木を激賞。「真の1番打者を迎えられる。ノリ(青木)が1番を打つことで相手守備にプレッシャーをかけられる。私の考えでは、100得点もできるはずだ」。その言葉を受け、青木も「チームがいい位置にいれば、間違いなくそれくらい(100得点)はできると思うし、自信はある」と力強く語った。

 請われているのは打力だけではない。同GMは守備力も高く評価し、右翼での起用も明言。「(打球を追うときの)走路も素晴らしいし、深く守りながら、前の打球への反応も非常にいい。捕球後のリリースも速く正確だ」。青木を放出するブ軍にとっても利はある。来季は今季途中から薬物規定違反で出場停止を受けたブラウンが復帰。中堅にはゴメス、さらに有望株デービスもいるなど外野陣の“ダブり”が予想されていた。さらに先発候補の左腕を獲得できる点でも左投手が少ないチーム事情に合う。両者の思惑が合致した形だが、来季FAとなる青木の獲得は、ロ軍がそれだけ即戦力として認めているからにほかならない。

 「毎日試合に出てチームに貢献したい。とにかく、勝たないことには喜びを味わえないので、ワールドシリーズに出て、優勝の喜びを味わいたい」。ポスティングシステムで落札されながら、入団テストを実施された2011年オフ。あれから2年で、頂点を目指せるチームに“三顧の礼”で迎えられる存在になった。自らの力をメジャーに認めさせた安打製造機。新天地で最高のメジャー3年目を迎える。 (廣田学)

 

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