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特定秘密 3つのチェック機関とは
12月5日 21時5分

安倍総理大臣は、4日、参議院の特別委員会で、特定秘密の恣意的(しいてき)な運用を防ぐ仕組みとして3つのチェック機関を設ける考えを明らかにしています。
具体的には、有識者が特定秘密の指定や解除などの統一基準を検討する「情報保全諮問会議」、事務次官級で構成し、各行政機関の特定秘密の指定の妥当性をチェックする「保全監視委員会」、そして特定秘密が記録された行政文書の廃棄の可否などを判断する「独立公文書管理監」の3つの機関です。

「情報保全諮問会議」とは

「情報保全諮問会議」は、政府が「特定秘密」の指定や解除、それに「特定秘密」を取り扱う公務員らに対して行う「適性評価」の統一基準の策定にあたって有識者から意見を聴く会議と位置づけられています。
会議のメンバーは、情報保護、情報公開、公文書管理、報道、法律の各分野の専門家が想定されています。
この会議では、政府が「特定秘密」の統一基準を策定したり変更したりする際に意見を述べるほか、「特定秘密」の指定や解除などの状況について、年一回、総理大臣から報告を受け、総理大臣が国会に「特定秘密」の実施状況を報告する際に意見を述べるとされています。
ただ、会議のメンバーには、個別の特定秘密の内容を知る権限は与えないとしています。
政府は、法律の公布後、速やかに「情報保全諮問会議」を設置するとしています。

「保全監視委員会」とは

「保全監視委員会」は総理大臣が「特定秘密」の指定や解除などの状況をチェックする役割を補佐する機関として位置づけられています。
アメリカの国務省や国防総省などの代表者で作る「省庁間上訴委員会」を参考に、メンバーには、内閣情報官に加え、外務省と防衛省の事務次官や警察庁と公安調査庁の長官らが想定されています。
「保全監視委員会」は定期的に会合を開き、大臣など各行政機関の長が行う「特定秘密」の指定や解除の状況、有効期間の設定や延長、特定秘密を取り扱う公務員らに対して行う「適性検査」の実施状況をチェックしたうえで、総理大臣が「情報保全諮問会議」や国会に毎年提出する報告書を作成するとされています。
政府は、法律の施行までに内閣官房に設置するとしています。

「独立公文書管理監」とは

「独立公文書管理監」は、アメリカの国立公文書館の下に設置されている「情報保全監察局」をモデルとして、内閣府に設けられる予定の審議官級のポストです。
「特定秘密が記載された公文書が勝手に廃棄されるのではないか」という懸念を払拭(ふっしょく)するため、文書の廃棄の可否を判断するほか、特定秘密の指定期限を過ぎた文書が国立公文書館に適切に移管されているかなど、文書の保存や管理の状況をチェックするとしています。
また、「独立公文書管理監」には個別の特定秘密の内容を知る権限を与えることが検討される見通しで、適切な運用を行っていない行政機関の長に対しては、是正を勧告することもできるとしています。

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