アジア・太平洋株式サマリー:ハンセン指数上昇-中国株下げる
12月6日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式市場でハンセン指数は上昇。週間ベースでは4週間ぶりの下落となった。この日は、米緩和縮小の時期を探ろうと投資家が注目している米雇用統計が発表される。
売り上げの約3割を米国で稼ぐ靴メーカーの裕元工業(集団、551HK)は3.2%安。7-9月(第3四半期)の米国内総生産(GDP)改定値の発表を受け、米緩和縮小の観測が強まった。中国最大の石炭メーカー、中国神華能源 (1088 HK)は2.3%安。上海市の大気汚染が過去最悪の水準となったとの市当局の発表が響いた。
一方、アジア最大のインターネット企業、テンセント・ホールディングス(騰訊、700 HK)がハンセン指数の上げをけん引。中国本土の鉄道車両メーカーで最大手の中国南車 (1766 HK)は1%高。風力発電機を受注したことで買われた。
ハンセン指数 は前日比30.53ポイント(0.1%)高の 23743.10で終了。今週は0.6%安となった。ハンセン中国企業株(H株 )指数は0.2%安の11376.17。
UOBケイ・ヒアン・ホールディングスの法人セールスディレクター、梁偉源氏は「米緩和縮小の時期が注目される中、米指標の発表を控えてセンチメントはかなり慎重になっている」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式 相場は下落。上海市当局が大気汚染が最悪レベルになったとの発表で炭鉱会社株が売られる一方で、環境保全関連株が買われた。週末に貿易統計の発表を控えて短期金利が上昇したことで金融株も下落した。
石炭エネルギー会社の中国神華能源(601088 CH)が2週間ぶりの大幅下落。大気汚染の深刻化で化石燃料使用からの転換が進むと元富証券が分析した。
海通証券(600837 CH)と中信証券(600030 CH)が2%余り下げた。両銘柄は今週、当局による新規株式公開(IPO)再開予定を受けて上昇していた。一方、環境汚染対策機器メーカーの福建龍淨環保(600388 CH)は0.8%高。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は、前日比9.96ポイント(0.4%)安の2237.11 で終了。同指数は今週に入り0.8%上昇している。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数は同0.6%安の2452.29。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、8日に発表される中国の11月の輸出は前月から伸びが加速する見通し。
浙商証券の張彦斌アナリストは「指標発表を控え不透明感があり、株価を押し上げるだけの信頼感に欠けている」と指摘。「きょうは大気汚染の状態が悪化しており、環境関連銘柄にとっては好材料だ」と述べた。
【インド株式市況】
インド株式 相場は上昇。今週末に明らかになる地方選挙結果で、最大野党が勢力を拡大するとの見方が背景にある。指標のS&Pセンセックス指数は週間ベースでは2週続伸となった。
タタ・パワー は約4カ月ぶり高値となり、電力株指数は6月以来の高水準に達した。アクシス銀行 は3.1%上昇し、銀行株指数は4カ月半ぶりの高値となった。二輪車メーカーのヒーロー・モトコープ は2.2%高。同銘柄の投資判断をCLSAアジア・パシフィック・マーケッツが引き上げたことが買い材料。
ムンバイ市場でセンセックス指数 は前日比38.72ポイント(0.2%)高の20996.53で終了。この日は日中も終値ベースでも1カ月ぶり高値を付けた。週間では1%上昇した。
選挙を来年に控えた同国で最近実施された地方選挙の出口調査によれば、インド人民党(BJP)が5州のうち4州で勝利の見通し。BJPの首相候補であるナレンドラ・モディ氏は、グジャラート州首相として2001年以来、平均10%の成長率を成し遂げた。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比11.94ポイント(0.2%)安の5186.02。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比4.36ポイント(0.2%)安の1980.41。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比7.82ポイント(0.1%)安の8367.72。
更新日時: 2013/12/06 21:21 JST