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横暴阻止を諦めない 秘密保護法案 怒り、憂い 声の限り 札幌で、東京で抗議続く

(12/06 16:00、12/06 16:15 更新)

札幌市中心部で行った北海道平和運動フォーラムなどの緊急街頭行動で横断幕を掲げながら行進する参加者=6日午後0時40分(浜本道夫撮影)

札幌市中心部で行った北海道平和運動フォーラムなどの緊急街頭行動で横断幕を掲げながら行進する参加者=6日午後0時40分(浜本道夫撮影)

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 国家機密を漏らした公務員らに厳罰を科す特定秘密保護法案が6日夜にも参院本会議で可決、成立の見通しとなっている中で、東京・永田町の国会周辺では朝から、成立を阻止しようとする市民の声が響いた。札幌市内でも昼に抗議行動などが行われ、関係者は法案を強行採決する構えの与党に対し、「最後まで諦めない」と口をそろえた。

 参院議員会館前には全国から市民が集まり、午前8時すぎから「秘密保護法、絶対反対」と訴えた。最初は数十人程度だった抗議の輪は、正午すぎには500人以上に膨らんだ。

 東京都渋谷区の元派遣社員、堀田千栄子さん(46)は11月末で切れた仕事の契約を更新せず、議員会館前で連日、反対のビラを配っている。「1カ月収入がなくても何とかやっていけるが、この法案が通ったら生活自体が脅かされる」と不安を感じたからだ。

 札幌市出身で東京・国分寺市在住の主婦小柳英梨子さん(46)は小学生の双子の母。「風通しのいい社会で子育てしたい」と書いたプラカードを胸に抱き、「原発や軍事など国民が知らなければいけない事は多いのに、範囲を定めない秘密をつくるのは理不尽。人とのつながりで平和をつくろうとする行動を子供たちに伝えたい」。

 政府への抗議行動に生まれて初めて参加したという奈良市の農業西原広さん(68)は「(安倍政権は)この法案を通じて日本を軍国主義にしようとしている。昨夜は憂いで眠れなかった。独裁政治に国民が反対しないと、日本はむちゃくちゃになる」と怒りを込めた。

 小雪が舞う札幌市中心部でもデモ行進などが相次いで行われた。

 北海道平和運動フォーラムと民主党北海道が中央区の大通公園で行った緊急街頭行動には、約600人が参加。「特定秘密保護法案NO」などと書かれた横断幕を掲げて、シュプレヒコールを上げながら行進した。

 札幌市白石区の主婦、漆崎裕子さん(60)は「政府・与党の国会運営があまりにもひどすぎるので、自分のできることをしたいと思って初めてデモに参加した。法案は一般市民にも影響する点が大きな問題」と憤った。

 札幌弁護士会がJR札幌駅付近で行った街頭宣伝には弁護士や医療関係者ら計約60人が参加、「良識の府である参院でこそしっかりと審議すべきだが、現実は真逆だ」などとマイクで批判した。同会はここ1週間、札幌で街頭宣伝を続けてきた。佐藤博文弁護士は「通りがかる市民も自分の生活に重大な関係があると気付き始めている」と強調した。

 道内在住の女性でつくる北海道母親大会連絡会なども旧日本軍への召集令状「赤紙」のコピーを配ったり、法案への反対署名を集めたりした。署名した千歳市の主婦小笠原祐子さん(43)は「政府が持つ秘密はできるだけ少ない方が良い。2歳の娘の将来のために、法案は廃案にしてほしい」と話していた。

 また、市民団体「北海道反原発連合会」も6日午後6時から、札幌の道庁前で法案への反対行動を開催する。

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