秘密保護法案:4野党欠席し地方公聴会…さいたま市

毎日新聞 2013年12月04日 21時51分(最終更新 12月04日 22時16分)

共産党以外の野党委員が欠席して行われた参院国家安全保障特別委の地方公聴会=さいたま市大宮区で2013年12月4日午後4時8分、丸山博撮影
共産党以外の野党委員が欠席して行われた参院国家安全保障特別委の地方公聴会=さいたま市大宮区で2013年12月4日午後4時8分、丸山博撮影

 参院国家安全保障特別委員会は4日、民主党など野党側の反対を押し切り、特定秘密保護法案に関する地方公聴会をさいたま市で開いた。公聴会には自民、公明両党と共産党が出席し、3党の推薦した意見陳述人3人が法案への賛否を表明。民主党、みんなの党、日本維新の会、社民党は「公聴会開催の手続きが強引で、開催は認められない」として欠席した。

 公聴会で、陸上自衛隊化学学校の前校長の川上幸則氏(自民推薦)は「国同士の関係はギブ・アンド・テーク。相手国に秘密保護の枠組みがなければ、他国はギブ(情報提供)はしてくれない」と指摘。情報保全の研究所長を務める伊東寛氏(公明推薦)も秘密保護法制について「今までなかったことが驚きだ」と主張した。

 一方、埼玉弁護士会元副会長の山崎徹氏(共産推薦)は「参院でも強行採決すれば、議会制民主主義を破壊することになる。『良識の府』とされる参院の価値もなくなる」と強調。「多くの国民が慎重審議を求めている」として、廃案にすべきだと訴えた。【木下訓明】

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