警察官を収賄容疑で逮捕 愛知12月5日 21時5分
暴力団捜査を担当する愛知県警察本部の警察官が、金融機関から得た個人の取引情報などを教えた見返りに、債権取り立て業者から、会員制ホテルの宿泊券などを受け取っていたとして、収賄の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは、愛知県警察本部捜査4課の巡査部長、高井伸幸容疑者(46)です。
警察の調べによりますと、高井巡査部長は、平成21年の7月と翌年の8月、銀行に照会して知りえた個人の取引情報などを教えた見返りに、知り合いの債権取り立て業者から会員制ホテルの宿泊券などおよそ7万7000円分を賄賂として受け取ったとして、収賄の疑いが持たれています。
贈賄側の業者については、3年の時効が成立しています。
警察は、この業者は、かつて暴力団員と交友があったとしています。警察によりますと、高井巡査部長は暴力団捜査を行う県警本部の捜査4課に10年近く所属していて、業者とはおよそ20年前に捜査を通じて知り合ったということです。警察の調べに対し、高井巡査部長は容疑を認め、「宿泊券などを受け取ったことは間違いありません」と供述しているということです。警察は、詳しいいきさつについて、調べを進めています。
記者会見した愛知県警察本部の伊藤昇一警務部長は、「犯罪捜査に携わる警察官がこのような事件を起こしたことは誠に残念で、深くおわび申しあげます。
今後、詳しい事実関係を捜査し、厳正に対処したい」と陳謝しました。
相次ぐ愛知県警警察官の逮捕
愛知県警察本部の警察官が捜査に関する権限を不正に使ったとして、逮捕された事件はことし、これで2件目です。
捜査1課の警部、倉木勝典被告(56)は、自分の職務とは関係のない暴力団関係者に関する捜査情報を担当者に調べさせたとして、公務員職権乱用の罪で、逮捕、起訴され、現在、裁判が続いています。
5日に逮捕された高井巡査部長も警察官としての立場を利用して銀行に問い合わせを行っていたということです。
相次ぐ不祥事ついて、愛知県警の幹部の1人は「警察に対する信頼を大きく落とすものだ。大半の職員はまじめに働いており、警察の本来の業務に影響が出ないか心配だ」と話していました。
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