秘密保護法案:横浜事件の歴史を学べ…元被告遺族ら訴え

毎日新聞 2013年12月04日 23時52分(最終更新 12月04日 23時53分)

 戦時下最大の言論弾圧事件とされる「横浜事件」の再審で免訴が確定した元被告の遺族らが4日、特定秘密保護法案について廃案を求める声明を出した。

 元被告で元中央公論社社員、故木村亨さんの妻まきさん(64)らが横浜市内で記者会見した。法案の「行政機関の長」による秘密指定の範囲が曖昧な点を挙げ、治安維持法のような拡大解釈を招くと警告。「国民が犠牲になることは横浜事件の歴史から学ぶべきだ」と訴えた。

 木村さんは共産党再建の謀議をしたとして1943年に治安維持法違反容疑で逮捕、起訴され、その後有罪判決を受けた。2005年に再審が開始され、08年に木村さんを含む5人について有罪、無罪の判断をせずに公判を打ち切る免訴が確定した。【飯田憲】

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