J1で優勝争いする古巣の横浜Mを激励した岡田武史さん=横浜市で
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前日本代表監督で、2003、04年に横浜Mを指揮して2連覇を成し遂げた岡田武史さん(57)が5日、川崎との今季リーグ最終戦で9年ぶりの優勝が懸かる古巣を電撃訪問した。樋口靖洋監督(52)は連覇当時のコーチで、師匠から「頑張れ」と直接激励を受けた。
午前練習が終わり、選手たちが帰路につこうかという午後2時前、岡田さんが突然、クラブハウスに姿を現した。「別件があったのと、たまたま近くを通り掛かったんでね」と岡田さんはとぼけたが、樋口監督には「次で決められたらいいね。勝ったら飯に行こう」と声を掛けた。自ら指揮官として率いて以来の優勝を、まな弟子とともに祝杯を挙げる約束をした。
岡田さんは今季限りで中国・杭州緑城の監督を退任し、「今は無職だから…。就職活動」と苦笑い。クラブハウスを出る際には久々に報道陣に囲まれて「飛んで火に入るなんとかだな」と、少しふっくらとした表情を和らげた。
03、04年の連覇の時は岡田さんの下で樋口監督はコーチとして仕え、現在もDF中沢が「ミーティングや掛け声は当時の岡田さんそっくり」と言うように、指導者として大きく影響を受けた。「今度は勝負だね。決めろと言われました。心強いです」と、樋口監督は師匠の訪問にさらに気合を入れ直していた。 (荒川敬則)
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