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芸能プロ大手オスカー芸能マネジャーに聞く「“ポスト武井・剛力”のマネジメント」

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2013.06.02

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橋本 オスカーの場合には、秘書職と芸能マネジャー職の募集があり、社長秘書として入社しました。社長秘書という仕事は、一日の大半を社長と一緒に行動するわけです。社長の食事会などにも同行させていただき、超一流企業の名だたる方々にお会いすることもできました。そして、第一線で活躍されている方々に対する社長の話し方やプレゼンの仕方など、間近で勉強させていただきました。

●社長秘書というお仕事

--秘書としての日常の業務について、教えていただけますでしょうか?

橋本 オスカーは、古賀社長を頂点として、その下にマネジャー、タレントというピラミッド型の組織になっています。ですから、マネジャーは古賀社長の考えを、正確にタレントに伝えなければなりません。

 一方で、例えば社長が直々にマネジメントを行う社長直轄班に所属するタレントたちの活動状況は、すべて社長がチェックします。ですから、「今日こういう写真を撮りました」「明日はこういうことをします」という報告や、「こういう仕事の依頼がありましたが、受けてもいいでしょうか」というような確認のために、部長や各タレントのチーフマネジャーが毎日社長室を訪れるわけです。そういうスケジュール調整も仕事の一つでした。

--現在はチーフマネジャーとして、部下のマネジャーを束ねていらっしゃるのですね。

橋本 古賀社長から「タレントのマネジャーをまたやってみなさい」と言われ、自分の班を作っていただきました。チーフマネジャーというよりも班長ですかね(笑)。この班には、現在放送中の『35歳の高校生』(日本テレビ系)に出演している宮﨑香蓮、実写版映画『魔女の宅急便』で主人公のキキ役に決定した小芝風花、それから『お天気お姉さん』(テレビ朝日系)で古屋黄子役の内藤理沙、また、次世代アイドルユニット・X21のリーダーで各雑誌表紙を飾る吉本実憂、映画『おしん』で加賀屋の長女・加代を演じたX21の井頭愛海、この5人の将来有望なタレントが所属しています。

 最近ネットで話題が取り上げられることも増えてきました。ネットの書き込みなどにも気を配っていますが、基本的には悪評も人気票のうちと私は考えています。タレントは名が知られなければ、騒がれもしませんからね。

--橋本さんは、日々どのような仕事をされているのですか?

橋本 タレントは“究極の生モノ”ともいえるので、人前に出るときには最高の状態で出さなければいけないと考えています。そのために、彼女たちが持っているものを100パーセント出せるように、精神的なケアや彼女たちとの良好なコミュニケーションも含めて、一対一で真っ向から向き合うマネジメントを心がけています。それが根本にあるのがこの班のやり方です。

 そして、タレントの仕事の内容や方向性は必ず社長に確認し、了承を得ます。スケジュール調整も含めて、細かい調整は私がやります。つまり、社長が考えた大きな道筋に沿って、具体的にどういうことができるかというのは現場マネジャーと打ち合わせをして決めていきます。あとは、節目ごとに現場に出向き、ご挨拶に伺うこともあります。もちろん、テレビ局、ラジオ局、広告代理店などへの営業も行います。そういうことが基本的な仕事でしょうか。

●テレビ局のプロデューサーとも日々折衝

--現場で、タレントが出演する番組のプロデューサーと意見が対立するということもあるのですか?

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