東日本大震災で被災した岩手県大槌町は29日、町の主要産業である漁業復興へ向け、新たな担い手を育成する体験講座「漁業学校」を来年1月に開講すると発表した。
町で将来漁業を営む意欲のある新規就労者が対象。1月14日から3泊4日の日程で開講する。漁業の現状や漁業権制度などを学ぶ基礎講座と、ロープワーク、定置網や養殖などの実習で構成。地元漁業者らが講師になる。町は講座修了後、希望者に対し独立を目指す長期の就労も支援する。
町によると、震災の影響で高齢化した漁業者の引退が加速。旧大槌町漁協が破綻し、新おおつち漁協が業務を引き継いだが、震災前859人いた組合員は現在、282人に減少している。
対象はおおむね45歳未満の健康な人。定員は5人程度。受講は無料。宿泊費は町が負担。申し込みは町ホームページからダウンロードした用紙に必要事項を記載し運営を委託する一般財団法人漁港漁場漁村総合研究所へ。定員になり次第締め切る。連絡先は同研究所03(5833)3223。