セシウム汚染チップ、来週中に撤去開始 高島
滋賀県高島市の鴨川河川敷で放射性セシウムに汚染されたチップが放置されている問題で、滋賀県は5日、関与した人物の関係企業から、撤去して元の状態に戻す計画書が提出され、来週中に作業が始まると発表した。産業廃棄物として県外施設で処理されるという。
提出されたのは廃棄物処理法に基づく「原状回復計画書」。関係企業から請け負った業者が、県管理の河川敷と隣接する民有地に放置されているチップ(約387立方メートル)をすべて撤去する。
期間は来週から来年1月末まで。チップを土のう袋に入れ替え、12月第3週から搬出する。現場では県が放射性物質の濃度を確認し、新たに土を入れて整地するとしている。県は作業中、常時2人を配置する。
関係企業や処理施設について県は「(関与した人物が)非公開を求めている」として具体名を示さず、県外での処理方法も明らかにしなかった。適正に処理されたかどうかは「処理施設の証明を受けたマニフェスト(管理票)で確認する」としている。
一方、放置に対する法的責任について県は「撤去の手続きとは切り離し、引き続き追及に努力する」とした。
県は7日に高島市内で住民説明会を開く。福井正明市長は「原状回復までの具体的な計画が示されたことは一定評価できる」としたが、年内の全量撤去要請に対し、年明けまでずれ込む工程などについては「市議会とも協議する」とコメントした。
【 2013年12月05日 22時10分 】