2013年12月5日21時46分
特定秘密保護法案は5日、参院国家安全保障特別委員会で自民、公明両与党の賛成多数で可決された。与党は5日夜の参院本会議で緊急上程したが、採決は6日以降に見送る方向だ。強引な国会運営に反発するみんなの党や日本維新の会の賛成を得るため、今国会の会期を9日まで延長したうえで可決・成立させる案も浮上している。
5日午後の参院特別委では、質疑が続く中で自民党の石井浩郎議員が、質疑を打ち切って採決を求める動議を提出。野党議員が委員長席に詰め寄って激しく抗議する中、中川雅治委員長が採決を強行し、自公の賛成多数で可決した。自公両党と修正合意していた維新とみんなは審議が尽くされていないとして退席した。
焦点となっている特定秘密の指定の妥当性などを検証する「第三者機関」をめぐっては、政府側が「保全監視委員会」(仮称)を内閣官房のもとに設置するとしたが、維新は内閣官房下の組織では独立性が担保されないと反発。5日の参院特別委の質疑で、菅義偉官房長官は「情報保全監察室」(仮称)を内閣府に20人規模で法施行前に設けると答弁。各行政機関の秘密指定を検証・監察し、不適切なものは是正を求めるとした。維新は受け入れる方向だ。
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