スクープ入手! 2013年版警視庁「天下り」リスト みずほFG 東京電力 マクドナルド 野村證券 西松建設 ほか 有名企業、問題企業がズラリ

2013年11月26日(火) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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「ある消費者金融には毎年のように警視庁から天下っていて、ついに元警視総監まで籍をおくようになった。その消費者金融に不祥事が持ち上がった際に、警視庁内から『大物OBに恥をかかせるわけにはいかない』という声が出て、なかなか捜査に着手できなかったということが実際にありました。天下りは、このような不正の温存にもつながりかねない」

天下り先の中には、雪印や西松建設など、かつて警察・検察の捜査対象となった企業もある。経営するホテルチェーンの食品偽装が発覚した日本ホテルは、まさに今、彼らが狙っている企業である。そんな時に、天下りOBの存在は妨げにこそなれ、捜査の進展には寄与しない。

現時点で、リストの中で一番の「問題企業」は東京電力だろう。原発事故の責任は今後も厳しく追及されるはずだが、同社に警視庁OBを受け入れている理由を問うと、こう返ってきた。

「電気事業を営んでいく上で、当社社員にない警察OBとしての豊富な経験や専門知識を有している者として採用している」

電気事業に警視庁OBの経験や知識がどう生きるのか具体的には分からない。しかし事故収束もままならぬ今、経営難の中でなお天下りを受け入れていることには違和感が拭えない。

会社の役には立たない

では、具体的にはどのようにして再就職先は決まるのだろうか。冒頭の警視庁元幹部が解説する。

「実績以上に大事なのが、どこの警察署や関連機関にいたかです。たとえば警察署にはAからDまでのランクがあって、ランクが高い署の署長ほど、優先的に再就職が差配されるのです。

Aランクは大規模な署です。第一方面でいえば麹町、丸の内。第二方面は蒲田。第三方面は渋谷・世田谷。第四方面は新宿。第五方面は池袋。第六方面は浅草。第七方面は本所。第八方面は立川。第九方面は八王子・町田。第十方面は板橋の各警察署ですね。

Bランクは署長1年生が赴任する中規模署。その下がCランクで、事件の少ない署です。ドラマで有名になった東京湾岸署はBかCですね」

この元幹部の最終階級は警視正で、Aランクの大規模署の署長も務めたことがある。彼の天下りは、こんな経緯で決まったという。

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