できごと【大阪から世界を読む】卑しく歪んだ韓国教育の実情、カンニングと偽造で“成績”水増しの「誤った体面社会」+(1/3ページ)(2013.12.4 07:00

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できごと

【大阪から世界を読む】
卑しく歪んだ韓国教育の実情、カンニングと偽造で“成績”水増しの「誤った体面社会」

2013.12.4 07:00 (1/3ページ)大阪から世界を読む
ソウルで行われた米国への大学進学適性試験が行われる会場の門前で、土下座しながら試験の成功を祈る学生。過度な競争社会が生み出した異様な光景だ=2013年11月7日(AP)

ソウルで行われた米国への大学進学適性試験が行われる会場の門前で、土下座しながら試験の成功を祈る学生。過度な競争社会が生み出した異様な光景だ=2013年11月7日(AP)

 韓国で、英語能力テストのTOEICなどの「カンニング事件」が頻発している。韓国ではこれまで何度もカンニングが明るみに出ているが、抑止が効かない。むしろいたちごっこ。新手のカンニングが次々と登場している。背景は、教育熱の高さと、それに伴う過度な競争社会。歪(ゆが)んだ方法による「成績水増し」をしてでも、競争に勝とうとする心根の卑しさが社会の根底にある。プライドは高いが、内容が伴わない。それが韓国の“実像”でもある。

携帯を使って何が何でも…

 白いギプスに小さな穴を開け、スマートフォン(高機能携帯)を仕込み、カメラで答案用紙を撮影。その画像を送信し、共犯者が答え、それを無線によって他の生徒に伝える…。

 こんな手口のカンニングが今年10月に行われたTOEICで行われた。答えを受け取った生徒から共犯者らへ謝礼が支払われ、当局側は捜査に乗り出した。

 こうしたカンニングビジネスは、韓国では珍しくない。

 2004年には携帯電話のショートメールを使った集団カンニング事件が発覚。09年には、無線イヤホンを使った事案が摘発された。いずれも実際に受験した英語に堪能な男らが、正しい回答を、中継の共犯者に携帯電話のショートメールなどを使って送信。それを、事前に謝礼を払った他の受験生に再送信する手口だった。

 東亜日報によると、12年にはTOEIC対策専門の語学学校の「ハッカーズグループ」が、社員にTOEICを実際に受験させ、特殊レコーダーやマイクロレンズを取り付けたボールペンなどを利用して試験問題を流出させて問題となった。

大学も堂々と「成績ロンダリング」…競争過熱が生む“偽造体質”

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ソウルで行われた米国への大学進学適性試験で、受験する子供たちの成功を、設けられた祭壇で祈る親たち。過度な競争社会が生み出した異様な光景だ=2013年11月7日(AP)
ソウルで行われた米国への大学進学適性試験で、受験する子供たちの成功を祈る親たち。過度な競争社会が生み出した異様な光景だ=2013年11月7日(AP)
ソウルで行われた米国への大学進学適性試験を受験した学生ら=2013年11月7日(AP)
ソウルで行われた米国への大学進学適性試験の受験生にエールを送る女性ら=2013年11月7日(AP)
韓国・釜山で、卒業後にサムソングループへの就職を希望する学生らを対象にした私塾が行われた。就職難も、過度な競争社会を示す一端だ=2013年10月28日(ロイター)
韓国・釜山で、卒業後にサムソングループへの就職を希望する学生らを対象にした私塾が行われた。就職難も、過度な競争社会を示す一端だ=2013年10月28日(ロイター)

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