前節の新潟戦(11月30日)でホームでの優勝を逃した横浜Mに暗雲が漂ってきた。9年ぶりの優勝が懸かった最終節の川崎戦(7日)を前に、4日の練習ではFWマルキーニョスが風邪による体調不良で練習参加を取りやめた。DF中沢佑二も「一度切れたことで体調を崩す選手が出てくるかも」と、自らも鼻水をすすりながら話す場面も。大一番に向け、メンタルと体調の両面での調整が必要となってきた。
7日の最終戦へ向け、横浜Mは3日から練習を再開。4日の練習も外見上はいつもと変わらなかった。しかし、一度切れた緊張の糸は簡単にはつながらない。DF中沢は「あれだけ1週間、ピリピリ張り詰めてきて、それが少し緩んできた人とかに出てくる」と風邪のまん延を警戒した。
風邪でダウンしたのは、まだマルキーニョス1人だけだが、これから症状が出るとやっかいだ。中沢も鼻水をすすりながら「風邪だと言ったら風邪になる。少し鼻が詰まっているだけ」と自らに言い聞かせるように話した。
「鼻より、手から感染する方が多いみたい。だから、マスクはあんまり意味ない。手を洗う時は手首までやってとか注意している」と、MF中村俊輔も予防を意識している。しかし、風邪の予防より、今の横浜Mにはメンタルの立て直しの方が重要だ。新潟戦に敗れた直後、俊輔は「今すぐ切り替えるのは無理。あと1週間、誰がオロオロするのか、持ってると言われるのか…」と、その難しさを予言していた。
最終節で対戦する川崎にもアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権が懸かり、緊張感の漂う中で対戦することになる。試合までの3日間で、いかに体調を整えられるかに勝敗は大きく左右されそうだ。 (荒川敬則)
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