日本一の守護神になります!! 調印を終えた呉昇桓(左)が中村GMとがっちり握手【拡大】
4つの大型シャンデリアが照らす大広間に、無数のフラッシュが煌めいた。日韓メディア120人が集結した世紀の調印式、そして入団会見。ダークスーツに身を包んだ主役は、会場の視線を一身に浴びながら、虎第一声を発した。
「アニョハセヨ(こんにちは)。阪神タイガースの呉昇桓です」
そして力強く、虎党の心を震わすような、所信表明を行った。
「歴史のある阪神に入れて、光栄に思っています。今までは韓国ナンバーワンの抑え投手という話でしたが、これからは新しい阪神で戦いが始まる。日本でも最高の抑え投手になるように努力しますし、阪神が優勝できるように頑張ります」
中村GMと並んだ壇上。韓国内で「石仏」と呼ばれるマウンド上と同様、韓流スターを思わせる二枚目のポーカーフェイスは一切、崩れない。しかし、その裏には熱く熱く宿す思いがあった。日本一の抑えになる-。65分にも及んだ会見ではさっそく、虎の宿敵への闘争心を口にした。
「巨人がライバルという話は聞いています」
もちろん相手によって「心掛けを変えることはない」が、優勝するためにはセ・リーグ2連覇中の王者を意識しないわけにいかない。すでに対策も練っていた。「(4番の阿部は)同じチームに(元巨人の)李承ヨプ(イ・スンヨプ)選手がいるので、いろんな情報を聞いて考えている。マウンドに立った時は、避けずに全面勝負をしたい」。