大相撲巡業での事故防止へ“土俵改革”全て組み立て式に

　大相撲巡業の稽古の充実化と事故防止策のひとつとして、来年から土俵の「構造改革」が行われることになった。大分市で巡業が行われた４日、尾車巡業部長（元大関・琴風）が明かした。

　巡業では準備期間が短いため本場所のように全て土ではなく、土台に２３８個のビールケースや組み立て式の枠が使用される。この日はビールケースが使用されたが、尾車部長は「ケースを用途以外に使うとやはり危ない。（土台に）空間ができて土俵がボコボコになるときもある。来年から全て組み立て式の土俵にする」と明かした。

　同部長は「いくら力士に『稽古しろ』とばかり言っても、環境も整備してあげないと」と稽古の充実化も理由のひとつに挙げた。また、「昔は地面が草で（土俵のないところで行う）山稽古の場所もあったけど、今はなかなか難しい。土俵はひとつしかないから」と話していた。