防衛成功から一夜明け、記者会見する亀田和毅=大阪市中央区
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大毅が会見をドタキャンした。3日のIBF・WBA世界スーパーフライ級王座統一戦で判定負けしながらも、IBFルールにより、王座を保持したIBF同級王者亀田大毅(24)=亀田=は4日、大阪市内で予定されていた一夜明け会見に姿を現さなかった。大毅は近日中に改めて会見を開き、自ら今後の去就を明らかにする。
渦中の大毅は来なかった。3日の試合で判定負けしながら王座防衛。前夜の試合後、ノーコメントを通し、一夜明け会見で心境を明かす予定になっていたが、亀田ジムの嶋マネジャーは「減量と試合のダメージが大きく、出られません。また、後日、会見を開きます」と説明した。
2日の計量時、WBA王者ソリスが減量に失敗して王座を剥奪された。IBFのリンゼイ・タッカー立会人が「亀田大毅が負けたら、IBF王座は空位」と発言していたため、大毅は王座から陥落するものと思われた。
しかし、タッカー立会人が試合後、「IBFルールでは、相手が体重超過の場合、王者は勝っても負けても王者のまま」と発言を翻し、混乱を招いた。2日の計量後の両陣営のルールミーティングでは勝敗にかかわらず、大毅の王座は移動しないことが確認され、IBFのルールブックも手渡された。
大毅はその夜、自身のブログに「負けたら、王座は空位になる」と記し、体重超過のソリスに怒りの鉄拳をふるう旨の文章を書いているが、この後、ルールミーティングの確認事項が大毅にも伝えられ「負けても王者」の認識でリングに立ったという。タッカー立会人のいいかげん発言が招いた混乱で、亀田ジムはIBFに抗議する意向だ。
注目されるのは大毅の今後。大毅は「満足した試合をしたら、終わり。バイバイ」と試合前に有終の美の引退も示唆していた。11キロの減量も限界で、電撃引退の可能性もゼロではない。ただ、現状ではIBF王座を返上、1階級上のバンタム級で出直して3階級制覇を目指す可能性が高い。 (竹下陽二)
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