ピクシー監督は勝利の喜びを日本語で表現した。就任以後、等々力で1分け2敗。現役時代、V川崎(現東京V)戦で、相手に頭突きを食らわして一発退場するなど、マイナスイメージしかない鬼門。逆転勝利にご機嫌だったのは、もう1つ理由があった。
前節、ホームでの仙台戦でクラブ新記録の17試合負けなしがストップ。過酷な日程を考慮し主力を温存していただけに、次の川崎戦は重要だった。連敗阻止に「強い精神力を見せられた」と胸を張る監督。この年、終盤6連勝などで猛追したが勝ち点1及ばず2位。しかし10年から2年間、1度も連敗しないという抜群の安定感を誇った。