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朝鮮学校の土地と建物が落札 名古屋
12月4日 20時42分

朝銀愛知信用組合の経営破綻の影響で競売にかけられていた、名古屋市にある朝鮮学校の土地と建物について、名古屋地方裁判所は4日、市内の不動産会社を正式な落札者とする決定を出しました。

落札されたのは、愛知朝鮮学園が運営する名古屋朝鮮初級学校が分校として使用している、名古屋市千種区の土地2100平方メートルと、鉄筋コンクリート造り3階建ての建物です。
愛知朝鮮学園が平成3年と7年に朝銀愛知信用組合から融資を受けて土地を購入し、その際、担保として根抵当権が設定されましたが、その後信用組合が経営破綻したため、債権を引き継いだ整理回収機構が競売を申し立てていました。
先月、名古屋地方裁判所で入札が行われ、市内の不動産会社の「CIP」が最も高い3億8700万円余りの価格をつけたことから、裁判所が買い取る資格があるかなどを審査した結果、4日、正式な落札者とする決定を出しました。
1週間以内に整理回収機構などから不服が申し立てられなければ、決定が確定し、期限内に代金を納付すると所有者となります。
落札したCIPは「マンションや住宅用として売却する予定で、今後学園側と話し合いの場を持ちたい」とコメントしています。
一方、愛知朝鮮学園は「子どもたちが使っている場所が第三者に落札されたことは非常に残念だ。代わりの施設が見つかるまで引き渡しを待ってほしい」と話しています。

競売の背景は

今回の競売の背景には、平成9年以降に相次いだ各地の朝銀信用組合の経営破綻があります。
愛知朝鮮学園に融資していた朝銀愛知信用組合は、平成11年に債務超過に陥って破綻し、その際、およそ900億円の公的資金が投入されたほか、整理回収機構が200億円余りで債権を買い取りました。
そして、整理回収機構は学園側に対して、およそ14億円の返済を求める訴えを名古屋地方裁判所に起こすとともに、去年5月に土地と建物を差し押さえていました。

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