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IAEA助言「トリチウム薄めて海に放出も」
12月4日 18時12分

東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業を検証してきたIAEA=国際原子力機関の調査団は、たまり続ける汚染水について、放射性物質を取り除く処理を強化すべきだとしたうえで、取り除くことが難しい放射性物質のトリチウムは、関係者の合意を得てから国の基準を下回る濃度に薄めて海に流すことも検討すべきだという助言をまとめました。

廃炉や放射性物質の専門家などが参加したIAEAの調査団は、先月25日から、廃炉作業を検証するために国や東京電力の聞き取りのほか、福島第一原発での調査を行って助言を盛り込んだ検証結果の概要をまとめました。
それによりますと、福島第一原発の敷地内でタンクなどにたまる汚染水が増え続けている問題について、東京電力が行っている放射性物質を取り除く処理をさらに強化すべきだと指摘しました。
そのうえで、処理をしても取り除くことが難しい放射性物質のトリチウムについて、タンクにため続けるのではなく、国の基準を下回る濃度に薄めて海に流すことも選択肢として検討するべきだとしています。
調査団長のファン・カルロス・レンティッホ氏は会見で、「海に流す場合には、人の健康や周辺の環境への影響を評価し国に認められることと、事前に関係者の合意を得ることが必要不可欠だ」と話しました。
トリチウムを巡っては、国が年内に設ける専門家のチームで、どのように取り扱うのかを議論することにしています。

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