官能小説の特徴とそのポイント
官能小説とはいつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにして、気持ちよいのかついて書いた小説です。
ハリウッド映画や漫画やアニメ、ミステリー小説等にそのジャンル特有の特徴があるように官能小説にもいくつかの特徴があります。
官能小説を書く上でのいくつかのポイントを挙げて起きましょう。
まず市販の官能小説を読んでそれを見よう見まねで模倣したときに陥りやすいのが、作品が幼稚に見えてしまうことです。
前にも言いましたが、官能小説、とくに官能小説レーベルから出ている作品や所謂エロゲーと呼ばれるジャンルでは強引な展開やご都合主義が多様される傾向があります。
それ自体を一種のパロディーとして楽しむ趣のある作品も決して少なくありません。例えばエッチなルールに支配された世界や、誰とでもエッチできるチケット、エッチな超能力や発明品など、ご都合主義すぎるくらいの方が妄想として面白いとさえいえます。
しかし安易にご都合主義に飛びついてしまうと作品の完成度を落とす事態にもなりかねません。まあそう言ってもご都合主義ハザードと言っても差し支えないほど、この手の表現にエロ畑の人間はどっぷり漬かってしまっていることも否めません。
強調しておきたいのは安易な模倣はその良い部分より悪い部分を引き継ぎやすいと言うことです。こう言ったご都合主義はエッチな妄想を形にしたものです。よりエロティックな表現のためにこう言った展開や設定を利用するのです。
何を書いてもいいんだと適当にご都合主義を作品に持ち込むと、ときに目も当てられない幼稚な作品が出来上がります。
特に誤字、脱字、意味不明な表現、間違った用語の使い方などの初歩的なミスと合わさることで、その破壊力は絶大なものになります。
一見くだらない作品ほど、細かな一つ一つの部品(言葉)に注意を払ってください。
またありえないだろうと突っ込みを入れたくなるようなご都合主義をむしろ笑いにしてしまうのも、いいアイデアでしょう。文章のセンス一つで幼稚なご都合主義も優れた笑いになります。
こういったご都合主義で笑いをとる所謂バカゲーというエロゲーのジャンルがあります。バカゲーというと蔑称に聞こえそうですが、立派な褒め言葉だ。バカゲーとは笑いをとることを目的に設計され、それに成功したゲームのことを指す。
しかし良質な笑いを提供するのは楽な作業ではない。バカゲーこそ最高の文章で仕上げて欲しい。抱腹絶倒のバカゲーやバカエロ小説はきっと観客にとっては最高の心の清涼剤となるでしょう。
ご都合主義と同じく官能小説によく使われ、その用法に注意が必要なものに、下品な文章が挙げられます。
文芸畑の作品では禁じ手とさえいわれる。オノマトペ(擬音、擬態語)使用はその一例です。
下品な文章は時にベッドシーンをよりエロティックに彩ってくれます。
官能小説ではその黎明期から擬音、擬態語が使われてきました。クチュクチュピチャピチャ音が鳴り、子宮がキュンキュンし、時にヒロインは「オッホォォォォ!」とか「ウッヒィィィ!」などの下品な奇声を発することさえあります。
紹介シーンで清楚で上品でかつ華麗に紹介されたヒロインが、下品な叫び声を上げてベチャベチャのグチャグチャになるのは、とても背徳的でエロティックです。
清楚なヒロインが下品な言葉を連呼することを売りにした。淫語系の作品なんてジャンルがあるくらいです。
こういった下品な言葉を書く場合も、十分に推敲してその完成度を高めてください。どうすればよりエロティックになるか? 下品な言葉を連呼する前に、ヒロインを上品に紹介することで、よりいっそうその落差を感じさせることもできます。こういうときには文芸作品を書いているように美しい言葉で上品に彼女を紹介するのも一つの手段でしょう。
決して下品な言葉を適当には書かないでくださいね。適当に書かれた下品なテキストも時に非常に幼稚に見えてしまいます。注意しましょう。
小説を書く上で大事になるポイントは他にもいくつかありますが、初心者向けのテキストをいうことでこのくらいで切り上げましょう。次はいよいよ実際に執筆してみましょう。
同人サークルぶるずあい
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