江戸川清掃工場における焼却灰等からの放射性物質の検出について(2011年6月)
更新日:
2011年6月28日
6月25日(土曜日)、東京二十三区清掃一部事務組合(以下、清掃一組)より、江戸川清掃工場の焼却灰等から放射性セシウムを検出したとの報告を受けました。
測定結果については、表1〜3のとおりです。
本区としては、清掃一組に対して、焼却灰等の継続的な測定、排ガス中の放射性物質の測定、焼却灰等の適切な管理について要請を行いました。
区では清掃一組からの報告を受け、6月26日(日曜日)に清掃工場周辺の大気環境中の放射線量の測定を行いました(表4のとおり)。
なお、区内全域における放射線量の測定は、6月27日(月曜日)より予定どおり実施しています。
表1 江戸川清掃工場の放射性物質測定結果(単位:Bq/kg)
対象 | 項目 | 測定結果 | 対象 | 項目 | 測定結果 |
---|---|---|---|---|---|
主灰 | セシウム134 | 280 | 飛灰 | セシウム134 | 4,700 |
セシウム137 | 312 | セシウム137 | 5,040 | ||
合計 | 592 | 合計 | 9,740 |
(注釈) 表1について
- 試料採取日:6月22日
- 使用測定器:仏キャンベラ社製 ゲルマニウム半導体検出器 7500SL
- 測定方法:緊急時における食品の放射能測定マニュアル(平成14年3月、厚生労働省医薬局食品保健部監視安全課)
表2 江戸川清掃工場内の空間放射線量測定結果(単位 マイクロシーベルト/時)
測定日 | 場所 | 高さ | 測定結果 |
---|---|---|---|
6月25日 | 飛灰貯槽 | 1メートル | 0.09 |
5センチメートル | 0.07 | ||
6月25日 | 混練機 | 1メートル | 0.12 |
5センチメートル | 0.13 | ||
6月25日 | 灰冷却水槽 | 1メートル | 0.07 |
5センチメートル | 0.06 | ||
6月25日 | 灰積み出し場 | 1メートル | 0.14 |
5センチメートル | 0.16 |
表3 江戸川清掃工場敷地境界の空間放射線量測定結果(単位 マイクロシーベルト/時)
測定日 | 場所 | 高さ | 測定結果 |
---|---|---|---|
6月25日 | 南 | 1メートル | 0.24 |
6月25日 | 西 | 1メートル | 0.23 |
6月25日 | 北 | 1メートル | 0.24 |
6月25日 | 東 | 1メートル | 0.21 |
(注釈) 表2・3について
- 使用測定器:米ThermoScientific社製 GM式サーベイメータB20-ER(γ線測定用フィルター装着)
- 測定値は1回10秒×3回測定の平均値
- 測定値は気象条件により変わります。
清掃一組における飛灰の取扱い
国は、福島県以外の地域における放射性物質を含む一般廃棄物の処理に対する基準を示していません。このため環境省と都が調整した結果に基づき、清掃一組では、今後もモニタリングを継続して行い、ホームページで公表します。
- 8,000Bq/kgを超える飛灰については、東京都の管理する一般廃棄物最終処分場(管理型最終処分場)に場所を定めて一時保管する。なお、一時保管の準備が整うまでの間、8,000Bq/kgを超える飛灰については、当該清掃工場灰貯留槽等に保管する。
- 8,000Bq/kg以下の飛灰については、東京都の管理する一般廃棄物最終処分場(管理型最終処分場)に場所を定めて主灰と分けて、埋立処分する。
- 一時保管の期間は、国の新たな飛灰の取扱方法が定まるまでとする。
- 国に対し、新たな飛灰の取扱い方法の策定を要請している。
問合せ先
東京二十三区清掃一部事務組合
施設管理部管理課 電話 03-6238-0704
放射能測定結果及び焼却飛灰の一時保管について(清掃一部事務組合ホームページにリンクします)
表4 江戸川区による江戸川清掃工場付近の空間放射線量測定結果(単位 マイクロシーベルト/時)
施設名 | 地点 | 1メートル平均値 | 5センチメートル平均値 |
---|---|---|---|
下鎌田東小学校 | 校庭 | 0.13 | 0.15 |
ブランコ前 | 0.16 | 0.15 | |
区立江戸川2丁目広場 | 広場中央付近 | 0.17 | 0.18 |
江戸川小学校 | 校庭 | 0.17 | 0.16 |
遊具近傍 | 0.17 | 0.17 | |
江戸川清掃工場 | 敷地境界付近南側(土手) | 0.17 | 0.20 |
敷地境界付近東側 | 0.18 | 0.21 | |
敷地境界付近北側 | 0.17 | 0.19 | |
江戸川二丁目保育園 | 園庭 | 0.10 | 0.12 |
砂場 | 0.13 | 0.17 | |
滑り台横 | 0.10 | 0.08 | |
私立江戸川保育園 | 園庭中央部 | 0.14 | 0.15 |
(注釈) 表4について
- 使用測定器:小型放射線測定器DoseRAE2(東京都から貸与された機器)を使用
- DoseRAE2は放射線物質を取扱う施設等において人の外部被ばくを管理する機器であり、安全側に評価するよう表示調整されているため、実際より高い数値を示す特徴があります。
- 測定値は1回30秒×5回測定の平均値
- 測定値は気象条件により変わります。
- 調査結果の最大値は、清掃工場敷地境界付近東側(5センチメートル)の0.21マイクロシーベルト/時でした。
この値の年間積算線量を推計すると0.84ミリシーベルトとなり、国際放射線防護委員会(ICRP)の2007年勧告、一般の人に対する放射線量の指標である平常時年間1ミリシーベルト以下に適合しています。