どんなに大きな企業でも、始めたばかりは小さな店だったということのほうがおおいもので、現在でも沢山の企業が行われ、ベンチャー企業家が日夜新しいサービスを追求し続けています。ではそんな企業家たちは一体何を目的として事業をはじめたのでしょうか。もちろん人の役にたちたいという気持ちもあるでしょうが、それだけでは多くのプレッシャーやリスクを背負える人はすくないでしょう。当然他にも理由はあり、結論から言えば、多くのベンチャー企業のゴールは上場にあるといっても過言ではないのではないでしょうか。
IPOは多くの企業家にとって資金調達だけでなく、上場企業というブランドや社会的地位、そして実績作りが一度に行える、まさに夢の舞台です。売上高が3億円を越え、順調に成績を伸ばしている企業の経営者ならまず間違いなく選択肢に入ってくるでしょう。
そんな企業家にとって夢の舞台である上場という選択肢を敢えて捨てている会社があります。インターネットを中心に事業を展開するベンチャー企業、NEOSと、それを率いる代表取締役の佐々木孝氏です。
現在ソーシャルメディアの市場を基盤として活動しているNEOSはSNSのファンユーザー向け商材や大規模なデータベースを使ったマーケティング、企業へのコンサルティングを中心に事業の幅を広げています。
佐々木氏は2004年に自分の会社を創業しました。2004年というと、丁度グリーやモバゲーのような代表的なSNSが活動を始めたころと重なります。インターネットで顧客を募集していた佐々木氏は飲食店コンサルティングで集客、人材募集の方法を考案、展開しているうちに仕事が舞い込むようになり、規模を拡大し続けました。
経営者として一番大事にしていることはという質問には、佐々木氏個人の経営に対する特徴的な考え方が覗えます。現在NEOSでは歩合つきの給与体制をとっており、なかには新人で100万円以上を稼いだツワモノもいるそうです。そうしたモチベーションの高い人材が上手く能力を発揮できるような仕組みづくりを心掛けているそうです。
たとえば仕事のデスクにはディスプレイが三台取り付けられ、それぞれスカイプやエバーノートなど、便利で有用性の高いソーシャルメディアがフル活用できる状況が準備されています。また社内でのコミュニケーションがしっかりとれるようにと、昼食は全員でテレビを見ながらという企業風土が形成されています。
できるだけ成長産業に身をおくという姿勢から仕事にはスピード感があり、前述した企業風土から、在籍しているメンバーが楽しく働くという状態を保ち続けているのも特徴でしょう。
どちらかというと日本では希少なタイプの経営スタイルをとるNEOSの今後のビジョンはやはり世界市場でのシェア獲得を描いています。NEOSの持っている技術やノウハウして経営スタイルは世界的にみても十分通用するスタイルであり、言葉の壁さえ取り払ってしまえばあとは進むだけという状態が整っています。これだけ順当な準備を可能にした佐々木氏の手腕には今後更なる期待がよせられるでしょう。